暑さ指数３１度以上で運動中止　大会運営に懸念の声　道教委・関係団体　対策検討へ

（道・道教委 2023-11-28付）

　道教委は２７日の道議会文教委員会で道立学校における暑さ対策の検討状況を報告した。暑さ指数（ＷＢＧＴ）３１度以上で運動を「原則中止」するとした道教委の方針に対し、道中学校体育連盟や道高校体育連盟などの関係団体から「大会運営に支障が生じる」との懸念が示されていることから、今後、関係団体との協議の場を設け対策を検討することを明らかにした。

　道教委は２２日付で熱中症に関する危機管理マニュアルを改訂。国のガイドラインに基づき、暑さ指数が３１度を超えた場合に運動を原則中止することを明記し、体育活動や部活動においてこれを徹底する方針を示している。

　一方、中体連や高体連などの関係団体からは、日程や会場などの運営面の事情によって中止や延期が困難な場合が想定されるとの懸念が表明されている。

　山城宏一学校教育局指導担当局長は、各種会議や教員研修の機会を通じ、教育関係者に対応の趣旨を丁寧に説明するほか、中体連・高体連などの関係団体との協議の場を設けて対策を検討すると言及。大会等の取り扱いの整理を要請するほか、空調設備の整備状況も踏まえた開催方法の工夫など、対策に万全を期していく考えを示した。

　戸田安彦委員（自民党・道民会議）の質問に対する答弁。

◆ハード対策　関係部局と調整

　山城指導担当局長は、来夏に向けた道立学校における空調設置の対応について、関係部局と調整していることを明らかにした。

　政府が１０日に閣議決定した５年度補正予算案では「空調設置」を含めた学校施設の整備費として２３３３億円が計上されており、多くの自治体が国の補助金を活用してハード面の対策に着手することが予想される。

(道・道教委 2023-11-28付)