道教委 家庭教育支援者養成研修 親の学び合い創造して 道文教大・吉岡教授が講義
(道・道教委 2023-11-29付)

家庭教育支援者養成研修
家庭教育支援者養成研修

 道教委は14日、オンラインで本年度家庭教育支援者養成研修を実施した。父親ネットワーク北海道事務局長を務める北海道文教大学の吉岡亜希子教授が「今こそ求められる社会教育としての家庭教育支援」と題して講義。社会教育として家庭教育を支援する大切さを強調し、保護者を含めた地域の大人たちに学ぶ機会を提供する必要性を説いた。

 研修は、家庭教育ナビゲーターや家庭教育支援チーム構成員など家庭教育支援に携わる人を対象に、市町村において家庭教育支援を担うために必要な知識や技術を習得することがねらい。道内の家庭教育ナビゲーターをはじめ、家庭教育支援チーム構成員、家庭教育サポート企業関係者、社会教育委員、子育て支援センター職員、市町村・市町村教委職員ら77人が参加した。

 開会に当たり、社会教育課の伊藤直人課長があいさつ。核家族化や少子化等の家族形態の変化、地域社会のつながりの希薄化等を背景に、子育ての悩みや不安を抱えたまま、保護者が孤立してしまう現状を指摘。また、新型コロナウイルス感染症が子どもたちの生活習慣の定着や育ちに大きな影響を与えたことにも触れ、社会全体で家庭を支援する環境を整備する必要性を説いた。その上で、研修会で得た学びの成果を地域に広げ、さらなる家庭教育支援活動の充実に結び付けるよう期待した。

 引き続き、吉岡教授が「今こそ求められる社会教育としての家庭教育支援」と題して講義した。

 社会教育として家庭教育を支援する必要性に触れ「日本社会の教育は子ども期に集中し過ぎている」と指摘。「親が親となるためにあらゆる機会・場所で学ぶことが保障されなくてはいけない」「親の学び合いをどのように地域で創造できるかが鍵」と親を含む大人にも学ぶ機会を与える大切さを説いた。

 親の学び合い、学習の機会として①社会教育研究全国集会「子育て&親育ち」分科会②父親ネットワーク北海道「全体交流会」③チャレンジド教室「保護者のおしゃべり会」―の3つの実践を紹介。その上で「保護者を含めた地域の大人たちは、社会教育を理解する家庭教育支援者が学び合いの場をつくることを待っている」と強調した。

 このあと、全道各地で取り組んでいる家庭教育支援の取組について実践発表したほか、各グループに分かれ、日々の活動の悩みや疑問などを交流した。

(道・道教委 2023-11-29付)

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