石狩市教委　５年度全国学力等調査　小学校国語　全国以上に　中学校　国数で差縮まる

（市町村 2023-11-29付）

　石狩市教委は５年度全国学力・学習状況調査の結果を公表した。小学校は２教科とも前年度より正答率を伸ばし、国語は全国平均を上回った。中学校は３教科とも全国平均を下回ったものの、うち国語・数学の２教科では差が縮まった。結果を踏まえ市教委は「授業改革のさらなる推進」など３点を改善策に挙げ、各校と連携した取組を推進していく。

　本年度の調査は、小学校６年生および義務教育学校前期課程６年生１０校４４８人と、中学校３年生および義務教育学校後期課程３年生７校４８７人を対象に実施。小学校は国語・算数の２教科、中学校は国語・数学・英語の３教科の学力を調査した。

　小学校国語は全国平均を１ポイント以上３ポイント未満の範囲で上回り「話す、聞く」「書く」領域で全国平均を上回った。算数は全国平均マイナス１ポイント以下マイナス３ポイント未満の範囲で下回ったものの全道平均と同等となっている。

　中学校では、国語が全国平均と比べてマイナス３ポイント以下マイナス５ポイント未満、数学と英語がマイナス５ポイント以下７ポイント未満。このうち国語・数学は全国平均との差を縮め、国語は全領域で前年度より平均正答率が上昇するなど改善がみられた。

　質問紙調査の結果をみると自己肯定感、規範意識、朝食摂取に関する項目で改善がみられ「自分には、良いところがある」との設問では「当てはまる・どちらかといえば当てはまる」小学生の割合は、小学生は全国・道平均とほぼ同様で、前年度に比べて増加傾向。

　一方、授業以外の学習時間やＩＣＴ機器を活用した学習状況に課題がみられた。

　結果を踏まえ市教委は、伸びしろ層（平均正答率約３０％を下回る層）の割合が多いこと、多くの情報から必要な情報の読み取り、活用することが不得手である傾向があると分析。

　今後の改善方策として①「授業改革」のさらなる推進②「積み残しを生まない」学力保障のさらなる推進③望ましい生活習慣の定着に向けた「学校・家庭・地域」のさらなる連携―の３点を示し「伸びしろ層・中間層・定着層の各層が伸びる学習指導の充実や、算数・数学における少人数指導の改善、ＡＩドリルを活用した補充学習の充実などの取組を推進するとしている。

(市町村 2023-11-29付)