帯広市　全小・中など普通教室等　エアコン設置　７年度までに完了　低学年から順次　簡易冷房も

（市町村 2023-11-30付）

　【帯広発】帯広市は７年度までに、市内全小・中学校および義務教育学校の普通教室等にエアコンを設置する予定だ。総事業費は約４０億円に上る見込みで、来夏までに小学校低学年と特別支援学級、６年度中に３～６年生および義務教育学校、７年度までに中学校の教室と、順次設置する見通し。小学校中学年以上および中学校等の教室にエアコンが設置されるまで、移動式スポットクーラーを導入する。

　今夏、全国で記録的な猛暑が続き、道内各所で８月２３日から熱中症警戒アラートが連日発表された。市内では下校時刻の繰り上げや屋外活動の中止などによって対策。９月には市議会がエアコン設置の緊急要望を行うなど、来夏に向け早急な対応が求められている。

　市は１２月１日開会予定の市議会定例会に提出する一般会計補正予算案に、エアコン設置に係る費用３億１７８２万円を計上した。エアコンの購入や工事費用に加え、工事を行う学校の実施設計やアスベスト調査を含んでいる。

　子どもの体力面や体調不良を自ら訴える力などの発達段階を考慮し、小学校１・２年生と特別支援学級の１３０教室を優先して６年夏までに設置する。３～６年生および義務教育学校の普通教室に加え、職員室、校長室に関しては６年度中、中学校は７年度中に設置する見通し。実施設計を通して、音楽室や図書室への設置も検討していく。

　また、エアコン設置までの期間に小学校３～６年生や中学校の教室に移動式スポットクーラーを導入するため、３８３２万円を盛り込んだ。国の学校保健特別対策事業費補助金を活用。普通教室での使用は一時的なものとし、エアコン設置後は会議室など状況に応じた校内での活用を見据えている。併せて、市立帯広南商業高校の普通教室には窓用エアコン、職員室等に移動式スポットクーラーを設置する。

　今回の補正予算案に加算した事業費は市の財源を主としており、６年度に繰り越す予定。６年度以降に施工する学校の工事費用は当初予算に計上し、国の大規模改造（空調・冷暖房設備整備）事業を活用する見通しだ。

(市町村 2023-11-30付)