道 第1期障がい福祉プラン素案 医ケア、難聴児支援充実 コーディネーター養成など
(道・道教委 2023-12-01付)

 道は、6年度から11年度までを計画期間とする第1期ほっかいどう障がい福祉プランの素案をまとめた。既存の道障がい者基本計画と道障がい福祉計画を統合し、実効性ある障がい福祉サービスの提供を目指すもので、医療的ケア児や難聴児への支援の充実を追加。医療的ケア児等コーディネーターの養成や、難聴児支援における中核的機能を有する体制の整備を図ることなどを盛り込んだ。

 11月27日に開かれた道議会子ども政策調査特別委員会で明らかにした。

 プランは、障害者基本法に基づく都道府県障害者計画で、道地域福祉支援計画の施策別計画に当たる。計画期間は、6年度から11年度までの6年間。

 プランのポイントをみると、新たに医療的ケア児および難聴児への支援の充実に関する推進の視点を追加した。

 医療的ケア児に関わっては、本人やその家族への適切な支援に向けて、保健、医療、福祉、保育、教育、労働などを総合的に支援する医療的ケア児等コーディネーターの養成等を通して支援体制の充実に努めることを明記した。

 難聴児への支援においては、新生児聴覚スクリーニングや乳幼児健康診査におけるなるべく早期の気付きや、言葉・知識を学ぶための適切な支援が重要と位置付けた。

 その上で、8年度までに難聴児支援における中核的機能を有する体制の整備を図るとした。

 また、読書バリアフリーの観点から、等しく文字・活字文化の恩恵を享受することができる社会の実現に向けた取組の推進が必要だとした。

 このほか、18歳以降の障がい児から障がい者への円滑な移行に係る体制整備の充実や、障がいのある人に寄り添った虐待防止に向けた取組のさらなる推進を盛り込んだ。

 同日の道議会子ども政策調査特別委員会では障がい児支援の在り方について質疑が行われた。

 道保健福祉部の和田宏一子ども家庭支援課長は、障がい児通所支援事業所などが保育所・学校等を訪問して子どもの支援や職員の指導を行う「保育所等訪問支援事業」や、放課後児童クラブで障がい児の受け入れを促進する補助制度を周知し、子どもの地域社会への参加やインクルージョンの推進に取り組んでいくと答弁。

 道保健福祉部の野澤めぐみ子ども応援社会推進監は、就学前・学齢期・卒業時の一貫した指導・支援を行うため教育委員会、学校、福祉・就労関係機関の連携の必要性に触れ「地域の実情に応じた支援体制の在り方などを協議する自立支援協議会の場を活用し、障がいのある人々が住み慣れた地域で安心して生き生きと暮らすことのできる社会づくりに取り組んでいく」と述べた。

 中野渡志穂委員(公明党)の質問に答えた。

(道・道教委 2023-12-01付)

その他の記事( 道・道教委)

7年度道・札幌市教員採用選考 希望者は計1173人 道教委 特別検査志願状況

 道教委は、7年度道・札幌市公立学校教員採用候補者選考のための特別検査(教養検査)に係る志願状況をまとめた。  教員志願者の確保を図るため、例年、6月に行っている第1次検査の教養検査を前倒...

(2023-12-04)  全て読む

子が学習のねらい実現へ 北見三輪小 公開研究会 個々の実態に応じた支援設定し授業

北見市立三輪小学校公開研究会  【網走発】北見市立三輪小学校(秋山康則校長)は11月24日、同校で公開研究会を開いた。授業公開や研究協議、講演を通して具体的な学校像の実現を目指し、研修の在り方を探った。  同校では、子...

(2023-12-01)  全て読む

全国学力等調査北海道版結果⑧上川 ICT活用へ研修充実 局独自プロジェクト推進

表 【分析結果】 ▼小学校 ▽管内多くの小学校において、4年度全国学力・学習状況調査の自校の結果について、調査対象学年・教科だけではなく、学校全体で教育活動を改善するために活用したことによっ...

(2023-12-01)  全て読む

オホーツク局 第2回EBE協 データ活用し授業改善 北見三輪小、湧別高が実践発表

オホーツク教育局第2回EBE協議会  【網走発】オホーツク教育局は11月21日、第2回EBE協議会をオンライン開催した。管内の公立小・中学校、義務教育学校、高校の管理職ら約80人が参加。北見市立三輪小学校、湧別高校の2校の実践...

(2023-12-01)  全て読む

4年度学校保健統計 本道分 肥満傾向 11、12歳で顕著 視力1.0未満の高校生76%

表  道は4年度学校保健統計調査の確定値を公表した。肥満傾向児の出現率は全年齢で全国平均を上回る傾向が続き、小6、中1に当たる11、12歳は全都道府県で最も高い数値となった。裸眼視力1・0未満の...

(2023-12-01)  全て読む

道研 道文教大インターン受入れ 有意義なキャリア送って 中澤所長 学び続ける意欲期待

道研、文教大インターン受入①  道教委と道文教大はことし10月、地域社会に貢献する人材育成などを目的とした連携協定を締結。教職の魅力向上や教員志願者の確保など多分野で連携深化を誓い合った。  インターンシップ受け入れは...

(2023-12-01)  全て読む

宗谷いじめ問題等対策連絡協が会合 子が安心できる居場所を 3つの重点推進項目など協議

いじめ問題等対策連絡協議会  【稚内発】宗谷管内地域いじめ問題等対策連絡協議会は11月中旬、宗谷合同庁舎を主会場に、1回目の会合をハイブリッド形式で開催した。各報告・情報を全体で共有するとともに、管内におけるいじめや不...

(2023-11-30)  全て読む

高校生対象に教員養成セミナー 教職の新たな魅力発見 道教委 やりがいなど紹介

道教委教員養成セミナー  【函館発】道教委は20日、高校生を対象とした第2回教員養成セミナーをオンラインで開催した。道内50校の生徒約200人が参加。各校種でのやりがいや授業外における児童生徒との関わりなどを質問し...

(2023-11-30)  全て読む

オール檜山学び合いプロジェクト 関係継続が子の成長に 不登校児理解への関わり方

 【函館発】檜山教育局と檜山教育研究所は16日、第4回「オール檜山学び合いプロジェクト」をオンラインで実施した。せたな町教委のスクールアドバイザー笹原昌子氏が講師を務め、町内における事例をも...

(2023-11-30)  全て読む

全国学力等調査北海道版結果⑦檜山 子を主語にした授業を  検証改善サイクル質的向上へ

表 【分析結果】 ▼小学校 ▽管内の多くの小学校において、全国学力・学習状況調査の結果を地方公共団体における独自の学力調査の結果と合わせて分析し、具体的な教育指導の改善や指導計画等への反映を...

(2023-11-30)  全て読む