オホーツク局 第2回EBE協 データ活用し授業改善 北見三輪小、湧別高が実践発表(道・道教委 2023-12-01付)
オホーツク教育局・第2回EBE協議会
【網走発】オホーツク教育局は11月21日、第2回EBE協議会をオンライン開催した。管内の公立小・中学校、義務教育学校、高校の管理職ら約80人が参加。北見市立三輪小学校、湧別高校の2校の実践発表などを通して、全国学力・学習状況調査結果の分析から導き出した客観的なデータを活用した授業改善の在り方について理解を深めた。
協議会は、小・中・高12年間を一体的に捉えた児童生徒の学力や学習状況等の分析を踏まえ、組織的な授業改善や学力向上に向けた校内体制の整備、具体的な授業改善の方法等に関する説明や協議によって、児童生徒に必要な資質・能力の向上を図ることを目的としている。
はじめに、富岡尚平義務教育指導班主査が、5年度における道の全国学力・学習状況調査結果について解説した。全国と比べ、オホーツク管内も北海道と同様、各教科の平均正答率は下回っているものの、各教科とも差が縮まり、改善の傾向が見られていることを指摘。
各学校において児童生徒が苦手とするところを調査結果から数値として把握し、客観的なデータに基づいた改善策を検討していってもらうよう求めた。
続いて、三輪小の中尾隼人教諭と湧別高の合田知絵美教諭が実践発表。
三輪小では、授業改善等に係る取組として①学力向上プラン②学級・学年経営の充実③学校種間、学校間連携―の3点に基づいて取組を推進。
①では、教員全員が調査結果を分析し、改善策を共有シートに記入。それをもとに学力向上プランを策定することで「教員全員が自分事として授業改善の方向性をつかむことができるようにしている」ことを伝えた。
②では、3つの学習規律「あいさつ」「学習準備」「姿勢」を定め、児童に月1回それぞれの到達度を評価してもらっている。教員はそれをもとに現状を共有することで、短期のサイクルで改善に向けた指導を行っている。
③では、三輪小、西小学校、光西中学校の3校で授業参観や出前授業を実施するなど、9年間で目指す子どもの姿を共有していることを示した。
湧別高では、中高接続の観点から、同校への進学率が最も高い上湧別中学校と調査結果を比較し、その結果に基づいて授業改善の取組を進めていることを紹介。校内研修では、生徒に身に付けさせたい力を明確に持ってもらい(PLAN)、公開授業や授業参観などの取組(DO)を通して、達成状況を確認し(CHECK)、今後の授業実践に向けて自身の取組を調整していく(ACTION)という、PDCAのサイクルを意識した授業改善に力を入れていることを示した。
このあと、グループに分かれて、各学校におけるエビデンスに基づく子どもたちの資質・能力育成に向けた取組について意見を交わした。
(道・道教委 2023-12-01付)
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