4年度学校保健統計 本道分 肥満傾向 11、12歳で顕著 視力1.0未満の高校生76%
(道・道教委 2023-12-01付)

表
道内の子どもの疾病・異常の状況(クリックすると拡大表示されます)

 道は4年度学校保健統計調査の確定値を公表した。肥満傾向児の出現率は全年齢で全国平均を上回る傾向が続き、小6、中1に当たる11、12歳は全都道府県で最も高い数値となった。裸眼視力1・0未満の割合は学校段階が進むにつれて上昇する傾向にあり、小学校でやや改善したものの幼稚園を除く全ての学校種で全国の平均値を上回った。

 調査は学校における幼児児童生徒の発育および健康の状態を明らかにすることを目的に文部科学省が実施しているもの。

 本道調査は幼小中高合わせて209校で実施し、発育状態は年齢・男女別に抽出した1万7661人、健康状態は8万2591人を対象に行った。

 身長の平均値は男子の6、7、8、10~16歳、女子は5、6、8~14、16歳で全国平均を上回る。体重は女子の7歳と17歳以外の全ての年齢で全国平均を超えた。

 肥満傾向児(肥満度20%以上)の出現率が最も高い年齢は、男子が11歳で21・8%、女子が11歳で14・5%。全国と比べ男女の全年齢で上回る傾向が続いている。

 虫歯のある割合は前年度より改善傾向にあるものの、全ての年齢で全国平均を上回り、特に17歳は55・1%(全国平均32・1%)と高い。

 視力調査は標本サイズが小さく、公表していない年齢(9、10、13歳)があるため、単純比較はできないが、裸眼視力1・0未満の割合は年齢が進むにつれて上昇。このうち小学生に関しては前年度と比べ0・9ポイント減の42・4%とやや改善した。

 鼻・副鼻腔疾患(蓄膿症、アレルギー性鼻炎など)の割合は全校種で全国値を下回る。

 ぜんそくの割合は全年齢で全国平均を上回り、特に中学校は全国平均の2倍近くとなった。

 ぜんそくの割合が高い要因に関して専門家は、断熱のため家の密閉度が高く、アレルギー疾患の可能性が高まる地域的な可能性を挙げる。

 スポーツ庁の調査によると本道の児童生徒は1週間の総運動時間60分以上の割合や朝食摂取率が全国よりも低い反面、スマートフォンやパソコンの視聴時間が長い傾向にある。

 このため道教委は、食や運動などの生活習慣が重要としており、学校が家庭・地域と連携し、生活習慣の改善に引き続き取り組むことが重要としている。

(道・道教委 2023-12-01付)

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