精神科医ら職種横断し教員支援　対策チーム設置を検討　札幌市　子の自殺防止へ

（札幌市 2023-12-04付）

　札幌市保健福祉局は、子どもの自殺防止に向けて、仮称・若者の自殺危機対策チームの設置に向けた検討を進めている。精神科医や公認心理師、弁護士ら職種を横断した専門チームが教員らをサポートする仕組み。また、民間団体が小・中学校で自殺予防に関する出前授業を行う際の経費補助も行う予定で、関係機関と連携した予防対策を強化する計画だ。　

　市によると、昨年の自殺者３５９人のうち、１９歳以下は１５人で過去１０年で最多だった。直近５年間では計６１人で、政令指定都市の中で４番目に多い。

　事業は、長野県の「子どもの自殺危機対応チーム」をモデルにしたもの。希死念慮を抱く子どもに対応する教員や市町村教委に対し、医学や心理学などの専門的な知見を踏まえて指導や助言をする役割を担う。政府がことし６月にまとめた「こどもの自殺対策緊急強化プラン」で、同様の取組を全国展開することを明記した。

　市でも設置に向けた検討を始めており、策定中の「市自殺総合対策行動計画２０２４」案に、来年度以降の新規事業として盛り込んだ。

　市教委のニーズ把握を進めているほか、各区役所や児童相談所からも意見を取りまとめ課題の整理を行っている。

(札幌市 2023-12-04付)