札私幼、札私幼P連 6年度要望〈下〉(札幌市 2023-12-04付)
札私幼②
▼人材確保事業(幼稚園教諭・保育教諭)
札幌の私立幼稚園・認定こども園における幼稚園教諭・保育教諭の人材確保は年々厳しさを増している。教育・保育の質を向上させていくためには、優秀な人材を継続的に確保するとともに、定着を促進することが欠かせない。待機児童の解消に大きな役割を果たしている私立幼稚園や認定こども園の人材確保に関しても、保育所と同等の支援を求めるとともに、人材確保に関する新規事業の拡充を要望する。
▽保育人材確保に向けた一時金給付事業
一時金支給額の増額や対象勤続年数の拡充など、人材の確保・促進にとってより実効性のある仕組みにすることを要望する。
▽潜在保育士短時間就労支援補助事業
朝・夕等に短時間で勤務するパートタイム保育士への配置に要する費用の補助についても、上限額の増額を図るなど利用価値のある事業にすることを望む。
▽保育支援者配置補助事業
当該補助事業の拡大として、子どもたちの安全を十分な人員で確保するためにも、園外活動時の見守り等に取り組む場合に設けられている国の補助基準額を札幌市も適用すること。また、保育に係る周辺業務を行う保育支援者を配置することによって、保育者の負担は軽減され、保育人材の確保や離職防止につながるだけでなく、保育業務に集中することで保育の質の向上も期待できることから、幼稚園型認定こども園と札幌市一時預かり事業を受託している施設型給付の幼稚園も市独自に対象とすることを求める。
▽本連合会の事業への支援
本連合会が主催する「就職フェア」「復職セミナー」等、人材確保事業へのさらなる支援を要望する。
▽その他
札幌市が実施する保育園ミーティング等の人材マッチング事業や、中高生の職場体験などは、より人材確保に効果的なものとなるよう予算措置や事業内容を検討することを求める。また、人材の確保がよりスムーズに行えるよう、一時預かり事業の有資格者条件についても、国基準と同水準に緩和することを要望する。
▼災害対策・子どもの安全に係る事項
▽非常災害時に外部に連絡を行うためおよび保育中の園児の安全確保を図るために、子どもが生活する全ての施設において電力の確保は必要な備え。元年度、非常災害時を想定して、認可保育所、認定こども園を対象に「保育施設非常用電源設置補助事業」が実施されたが、私立幼稚園も対象にした同様の事業の実施を要望する
▽防犯対策強化整備事業補助金において、対象経費の下限金額を下げ、整備事業の実施をより推進するような補助制度にすることを要望する
▽施設機能強化推進費加算の対象品目に暑さ対策とし扇風機等も加えることを要望する
▼冷房設備補助
私立幼稚園・認定こども園でも、近年の温暖化による猛暑に対応するため、冷房設備等の設置を検討せざるを得ない状況。市には、保育所等を対象にした冷房設備補助金の制度がある上、市立の幼稚園・学校の普通教室等にエアコンを設置する整備事業も計画されているが、いずれも私立幼稚園や幼保連携型認定こども園の1号は対象になっていない。市内の幼児教育・保育施設に通う子どもたちの夏季期間の安全を確保するため、冷房設備補助の制度の枠組みに全ての子どもたちが収まるよう、道の担当部局とも連携を図りながら、事業を推進することを求める。
札私幼P連
▼幼児教育・保育の質向上のためのさらなる公費助成
幼児教育・保育の無償化が実現し、保護者負担は軽減されたが、幼児教育・保育の質向上のためには、さらなる公費助成が欠かせない。単なる待機児童対策にとどまらず、札幌の子どもの育ちに焦点を当てた私立幼稚園・認定こども園への補助制度の拡大を望む。
▼PTA団体助成金
当該助成金は多様化するPTA活動の事業費の根幹をなす貴重な財源。近年、子育て支援と同様に「親育ち支援」が求められ、保護者が親として育つための各種研修会の企画運営などPTA活動が担うべき役割は極めて大きくなってきている。また、家庭の子育て力や地域の教育力の低下が懸念される中、親と親を結びつけ、親と園を結びつけるPTAの存在意義も、今まで以上に増している。
この現状を認識いただきPTA活動の円滑な運営のため、団体助成金の増額を要望する。
▼エアコン設備のための補助事業
近年の温暖化によって、札幌市においても夏の気温上昇が著しく、本年度にいたっては、エアコン設備がない園は自由登園や保育時間の短縮等の措置を取らなければならない状況となった。幼稚園・認定こども園においては暑さの厳しい夏休み中も開所しなければならず、子どもたちの安全の確保においてはエアコンの設置が必須となっている。そのような状況から、PTA連合会としても、エアコン設置に対する支援を要望する。
(札幌市 2023-12-04付)
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