道教大附属函館小が研究大会　子の強い目的意識養う　課題解決の方法選ぶ学習過程

（学校 2023-12-05付）

道教育大学附属函館小学校・教育研究大会

　【函館発】道教育大学附属函館小学校（永澤篤校長）は１１月２４日、同校で教育研究大会を開いた。研究主題「新たな価値を想像する力の育成を目指して～強い目的意識を養う」のもと、総合的な学習の時間など５教科をハイブリッド形式で公開。課題解決の追究方法を選択する学習過程など児童の目的意識を養う実践を披露した。

　コロナ禍の影響で４年ぶりに集合形式を取り入れて開催。道内外の教育関係者約１５０人が参加した。

　３年次研究の２年目となる本年度は、激動する社会の変化に対応できる新たな価値を想像する力の育成を目指し、強い目的意識や好奇心、新しい発想に取り組む敏しょう性や適応力など９つの構成要素を育成するための２３指標を設定。各教科で学習の具体性を図る指導計画を進めてきた。

　大会では６年生の総合的な学習の時間、３年生の国語科、４年生の社会科を公開。１年生の体育科と２年生の音楽科はオンラインで実践発表を行った。

　うち総合的な学習の時間「附属小☆ジブン☆再発見」は鎌田尚吾教諭が指導。学校生活における自己の学びや成長を見つめ直し、今後の生き方を考えることができるようになることを単元の目標としている。

　児童は自身の成長課題や今後の展望を見つめ直すため、自身の強みや弱みを分析し、今後の成長目標を示したスライドを１人１台端末で作成してきた。

　本時では、これまでの活動や視点を振り返り、個人のテーマに基づいた情報収集ができているかをグループで確認した。

　学力向上をテーマとした児童は「スマートフォンの使用時間が長いため、勉強時間が短いという仮説は具体的ではない」という友人の指摘を参考に、客観的意見を得られる情報収集の計画を再度練り直すことを検討した。

　グラフや写真の扱い方が効果的な友人のシートを参考にするなど、他者との交流を通して自己をさらに追究し「過去を振り返るため、低学年や中学年時の担任教諭に話を聞いてみる」などと今後の計画を立案。課題解決に導く学習を展開した。

　公開授業後は事後検討会や各教科サークルの実践研修会を行い、参加者は指導力の向上に向けて研鑚を積んだ。

(学校 2023-12-05付)