網走小　授業づくり研修会　９つのフレーム視点に　「学びの山」活用し算数など

（学校 2023-12-08付）

　【網走発】網走市立網走小学校（畠山治夫校長）は１日、同校で授業づくり研修会を開いた。公開授業や授業協議会を通して研修の在り方を探り、さらなる授業改善を目指した。

　研修会は、地域連携研修主体校としての取組や成果等を、地域連携研修連携校へ普及するとともに、全教員が授業を公開し、助言者・参観者を迎え、授業参観、授業協議会を通じた授業改善および学校力のさらなる向上を図ることを目的としている。

　同校の授業は、全職員が「１０００時間で子どもを育てる」という意識のもと「学びの山」を活用した単元計画や「９つのフレーム」を視点にした授業づくりによって授業改善の日常化を図り、学校の教育目標の実現を目指している。今回の研修会ではその取組の様子を公開した。

　公開授業では学習指導案をもとに授業を実施した。指導案では児童の実態や単元計画、単元で付けたい力などを設定。また、目標や課題・まとめ、学びに向かうための工夫など、９つのフレームを設定した。

　５年生の算数の授業「割合」では「小数や分数の四則計算を正確に解く力・速さに、非常に差がみられる」などと児童の実態を把握。その上で大﨑奈々教諭は、一定時間を設け全員が自分なりの解答にたどり着くのを待つなどの対応を行った。

　また、算数が苦手な児童でも授業に参加しやすくなるよう、選択肢を用意することなどで、見通しを持って課題へ取り組むことができるよう工夫を施した。

　６年生の算数の授業「並べ方と組み合わせ」では「算数に苦手意識を持っている児童は多いが、自分たちで話し合って解決を目指す意識が高い」「日常の学習や家庭学習においてもクロームブックを使用しているため操作に慣れている」と把握。渡辺岳男教諭は、クロームブックと教室のモニターを接続・共有し、自分の席に着きながら操作・説明を行わせたり、同じ児童が意見を述べるようになったら他の児童が意見を述べるよう促したりした。

　このあと、授業協議会を実施。地域連携研修校・主体校の教職員やオホーツク管内の教育関係者、学校力向上に関する総合実践事業実践中核校および指定校教職員らが、低中学年・高学年・特別支援部会に分かれて参加した。同校の取組の内容を説明後、授業者が授業を振り返り、質疑応答や意見交換を経てさらなる授業改善を図った。

　高学年部会では、公開授業を見学した教師から「来週同じ単元を指導するため参考になった」「設定した目標が複雑だったためどこまで実現可能か」などの称賛や指摘・疑問の声が上がった。

　このあと、オホーツク教育局職員や網走市教委の大垣正紀次長、管内校の校長や教諭が、それぞれ参加した部会で助言を行った。

(学校 2023-12-08付)