北翔大・神守教授のゼミ生５人　教職のやりがい実感　小樽稲穂小で学校体験ツアー

（学校 2023-12-06付）

授業補助などで教職への憧れを一層高めた

　【小樽発】小樽市立稲穂小学校（遠藤隆典校長）で１日、北翔大学教育文化学部のゼミ生を迎えての学校体験ツアーが行われた。教育学科初等教育コースの学生５人が各学級に入り、授業補助や給食指導などを１日日程で体験。学生らは、稲穂小が取り組む学校力向上に向けた実践の一端に触れ、教職への憧れを一層強くした。

　学校体験ツアーは、同大の神守一志教授がゼミを履修する学生を対象に企画したもの。道教委「学校力向上総合実践事業」の中核校に指定されている稲穂小の学習指導や業務効率化に資する取組に触れ、現在の学校現場に求められている個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実、家庭や地域との連携・協働、働き方改革などに対する理解を深めることをねらった。

　ツアーには、ゼミを履修する２年生３人、３年生２人が参加。それぞれ希望する小学校のクラスに加わり、授業補助や給食指導などを体験した。

　うち３年１組（柴田泉希教諭、児童数３６人）に入った長谷桃子さん（３年）は、算数と体育の授業補助を体験。算数の授業では、１人１台端末を活用して二等辺三角形と正三角形の性質を理解しようとする児童たちの間を回った。長谷さんは「ＩＣＴと教科書、ノートを使用する場面がしっかりと分かれていた。児童たちの考えを引き出す授業方法がとても勉強になった」と話した。

　最後に、遠藤校長が、同校の学校教育目標に示す「誰一人取り残さないあたたかい学校」の実現に向けた取組を紹介した。

　現在の学校現場に求められている役割が多岐にわたることを説明しながら、やりがいのある職業であることなどを強調。教職を目指す学生たちにエールを送った。

　神守教授は、次年度以降も稲穂小と連携した学校体験ツアーを構想していることを示し「道教委が求める今日の学校現場の姿を学生の時点で触れることで、教職のやりがいをより深く感じてほしい」と期待を寄せた。

(学校 2023-12-06付)