白糠高 道東初のＯＤＡ出前講座　日本と途上国の関係は　海外支援や現在の状況学ぶ

（学校 2023-12-07付）

白糠高校ＯＤＡ出前講座

　【釧路発】白糠高校（佐野住夫校長）は１１月２８日、同校でＯＤＡ（政府開発援助）出前講座を実施した。道東では初の取組で、生徒約６０人が受講。講師を務めた外務省国際協力局の日下部英紀審議官から「ＯＤＡ概論と日本と途上国を結ぶＯＤＡ」をテーマに、これまで日本が行ってきた海外支援や現在の支援状況などの説明を受けた。

　同講座は、外務省の仕事内容や国際交流などの理解深化のために実施しているもの。同省の職員がＯＤＡ事業に関心があると認める中学校や高校、大学などに訪問し、ＯＤＡを紹介するほか、日々の業務の中から得た生きた知識や経験を伝える。

　今回、特別連携校である学校法人ジオパワー学園掘削技術専門学校（井上政史校長）が２７日に、同校が２８日に出前講座を受講。両日とも日下部審議官が講師を務めた。

　２８日は「ＯＤＡ概論と日本と途上国を結ぶＯＤＡ」をテーマに実施。日下部審議官は、日本における国際協力の意義や日本のＯＤＡの歩み、これまで日本が行ってきた海外支援などを紹介した上で「ＯＤＡは日本の皆さんから理解を得ながら実施しなければならない」と強調した。

　また、井戸水の安定供給を通じた支援を紹介。「日本の中小企業の高い技術が世界で活躍している」と紹介する一方「支援をしたからと言って、その国と仲良くなれるというわけではない」などとＯＤＡの難しさを説明した。

　参加した生徒は「外務省がどのような活動を行っているかなど、普段聞くことのできない貴重な話を聞くことができた。細かいところまで話が聞けて、とても勉強になった」と感想を述べた。

(学校 2023-12-07付)