４定道議会予算特別委（１１日）

（道議会 2023-12-13付）

◆冷房・簡易冷房の整備　延べ１４４市町村で計画

　道教委が１１月に実施した調査によると、道内１７９市町村のうち、延べ１４４市町村が学校に冷房設備または簡易型冷房機器を整備する予定であることが分かった。

　冷房設備に関しては延べ１２４市町村の１１２０校、簡易型冷房に関しては延べ６６市町村の１００６校で整備を計画。残る３５市町村のうち、２５市町村は既に冷房設備を整備を完了しており、１０市町村は今後具体的な対応を検討する。

　１１日の４定道議会予算特別委員会で、檜垣尚子委員（自民党・道民会議）の質問に対する答弁。

◆７８％が常勤希望　退職希望は約２割　６０歳からの働き方

　道教委によると、札幌市を除く道内公立学校の教職員のうち、６０歳に退職を希望する割合は全体の１９・２％、短時間勤務の希望職員は２・６％、常勤職員としての勤務が７８・２％であることが分かった。

　北村英則教育部長は、定年の段階的引き上げによって採用者数や職員の年齢構成に影響が生じることから今後の教職員人事で考慮する必要があるとし、退職予定者の数を的確に把握しながら採用計画に基づく教員の安定的な確保に取り組む考えを示し「６０歳を迎えた職員がその専門性や経験を最大限に生かし働き続けることができるよう、学校の特色や職員の年齢構成なども考慮しながら適切な人事配置を進めるなど、学校がチームとして活力を維持し最大限に力を発揮できる教職員の配置に努めていく」と答弁した。

　檜垣委員の質問に対する答弁。

◆社会人経験者の受検区分新設へ　次年度教員採用

　道教委は、来年度実施する教員採用選考検査で、教員免許を保有する社会人経験者を対象とした新たな受検区分の創設を計画していることを明らかにした。

　谷垣朗教職員局長は、教員免許を保有する社会人経験者を積極的に採用することで、教員の確保に加え学校組織に多様性をもたらす効果も期待されるとし、新たな受検区分の設定と併せて受検対象者の拡大を検討する考えを示し「教員養成大学の意見なども踏まえながら、教員の確保につながる教員採用選考検査のさらなる改善を検討していく」と述べた。

　檜垣委員の質問に対する答弁。

◆６年度は５人応募　積極的登用を継続　道立高自己推薦校長

　道教委は６年度人事における道立高校の自己推薦校長の募集状況として、学校指定の札幌北陵に３人、自由提案区分に２人の計５人から応募があったことを明らかにした。

　道立高校における自己推薦校長の募集は２年度人事から開始。意欲とアイデアを持って高校改革を推進する校長を採用している。

　倉本博史教育長は地域との連携が計画どおり進まず計画の満了を待たずに配置が終了する事例があった一方、地域との関わりを深め、生徒の自己実現に向けた学びの充実などの成果が表れているとし「引き続き明確なビジョンと実行力のある校長を自己推薦校長として積極的に登用するとともに、その取組を適切にフォローアップしながら報告会の公開や広報媒体の活用などを通じて成果を広く共有するなど、本道の高校教育全体の質の向上に努め、地域とつながる高校の魅力化に取り組んでいく」と述べた。

　千葉真裕委員（自民党・道民会議）の質問に対する答弁。

◆現場意見を聴取　学校訪問で助言も　教頭の業務縮減

　道教委は、副校長・教頭の業務縮減を図るため、管理職をはじめ現場の教職員の意見聴取を開始することを明らかにした。

　道教委の４年度調査によると、時間外在校等時間が月４５時間を超える道立高校の教育職員の割合は６・６％だったのに対して、副校長・教頭が５１・５％、主幹教諭が３２・９％となった。２年前と比べ改善しているものの、多くの副校長・教頭が依然として多忙な状況にある。

　谷垣教職員局長は、調査業務の必要性・妥当性を検討した上で廃止を含めた見直しや簡素化を一層進めていく考えを示し「校長会や教頭会はもとより、管理職をはじめとした現場の教職員の意見も聞きながら、学校の実情に即した業務の見直しを徹底する」と答弁。また、教頭の業務に関する研修資料の内容充実を図るほか、学校訪問による直接助言を通して支援に努めていく考えを示した。

　千葉委員の質問に対する答弁。

(道議会 2023-12-13付)