札工高 課題研究発表会 地域等協働の成果示す 広場改修や河川調査など(学校 2023-12-27付)
課題研究発表会の様子
札幌工業高校(太田潤一校長)は19日と21日の2日間、同校で3年生課題研究発表会を開催した。元町交流広場の改修や琴似発寒川における河川調査など、本年度取り組んできた学習の成果を発表。生徒は「地域と企業の協力のおかげで、作業をうまく進めることができた」と話した。
同校は、前年度まで道教委の「専門高校フューチャープロジェクト」の指定を受け、「専門高校における産業教育の充実と人材育成~イノベーションを起こす“多角的ものづくりスキル”を身に付けた人づくり」を研究主題に、地域関係者や各分野の専門業界と連携して行っていた。
それに引き続き本年度も、建設業の担い手育成のため、元町交流広場の改修や琴似発寒川における河川調査などを連携して実施。研究内容を同校2年生に実施内容を発表し、来年度の取組の一助とした。
元町交流広場の改修を行った班は、イメージキャラクターのもっちーくんの色が剥がれた部分の修繕作業と、広場に入りやすくなるような階段の設置を行った。また、測量班は、距離と角度を同時に計測できるトータルステーションや位置計測を行う全球測位衛星システムなどを用いて作業。専門技術者による協力のもとに測量を行った。
琴似発寒川で河川調査を行った班は、「生物滞留空間の形成」をテーマに、魚が好む環境を整えることで、魚を集められるかどうかを検証した。日陰やえぐれる部分を造ったことで、生物が増加したことを報告した。
発表を聞いた生徒は「一番大変だったことは」「どれくらいの時間がかかったのか」などと質問し、自らが取り組む来年度に向けて意識を高めた。
◆北海道技術コンサルに 感謝状贈呈 河川調査協力で太田校長
課題研究発表会後、河川調査に協力した札幌市内の㈱北海道技術コンサルタント(関部健治社長)に対し、太田校長が感謝状を手渡した。
同社は、同校が継続的に取り組んでいる琴似発寒川での河川調査に協力。3年生土木科の「生物滞留空間の形成」に関する調査研究のサポートや指導を行ってきた。本年度で5年目を迎えた。
今回は、魚が好む環境を整えることで、魚を増やせるかどうかを検証。川にえぐれる部分を造り、魚が集まりやすい環境を整えたほか、杭を打って網を張り、網の上に草をかぶせて日陰を造ったことで、魚を集めた。
関部社長は、感謝状贈呈に際して「建設業コンサルタントがどのようなことをするのか知ってもらい、インフラ整備などに興味を持っていてほしい」と話した。
中山仁取締役技術本部長は「生態系を少しでも意識できる技術者になってほしい」とエールを送った。
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関部社長(左)、太田校長(右)
(学校 2023-12-27付)
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