道・大阪・福岡の３教育大　７年度から共同教育課程　教員養成担当教員育成へ新体制

（関係団体 2024-01-16付）

　道教育大学、大阪教育大学、福岡教育大学は７年度から共同教育課程の設置を構想している。全国を縦断するネットワークを構築して教員養成単科大学のみで博士後期課程を設置する国内初の取組。臨床的な研究力と教員養成の学識を備えた「教員養成担当教員」を育成する新しい体制の実現を図る。あす１７日に東京都内の学士会館で協定書の締結式を執り行い、文部科学省に共同教育課程の設置申請を行う。

　３大学はいずれも教員養成の広域拠点的機能を担い、道教育大はへき地・小規模校教育、大阪教育大はダイバーシティ教育、福岡教育大は特別支援教育・学校適応支援など教育研究上の特色を有する。大阪教育大は４年３月から国の教員養成フラッグシップ大学としての指定を受け、令和の日本型学校教育を担う教員養成プログラムの研究・開発にも取り組んでいる。

　新しい博士後期課程は、これまで各大学が取り組んできた教員養成の実績を生かしつつ全国を縦断するネットワークを構築し、遠隔・共同による教員育成体制の実現を目指すことがねらい。

　臨床発達教育科学と臨床教科学の２分野を柱とする共同学校教育学専攻課程を設け、教員養成モデルや教員養成学の開発、全国レベルでの課題解決につながる臨床研究を行うことで、学校教育の諸課題の解決に寄与できる教員養成担当教員のほか、現場での実務経験を大学等で生かすことのできる実務家教員、教員研修・教育行政の専門家となる能力を有する人材の育成を図っていく。

　１７日に執り行う協定書の締結式では道教育大の田口哲学長、大阪教育大の岡本幾子学長、福岡教育大の飯田慎司学長が出席する予定。共同課程の設置・編成に関する基本的な方針を決定し、大学の収容定員、教員の配置、教育研究の内容、業務運営、経費の配分、授業料の扱いなどを定める。その後文科省への申請を行い、認定を受ければ７年度から共同教育課程を開設する。

(関係団体 2024-01-16付)