高教研が第61回研究大会 確かな教育実践の一歩を 60周年の節目祝い1400人研鑚(関係団体 2024-01-15付)
高教研・第61回道高校教育研究大会・60周年記念大会
道高校教育研究会(高教研、相沢克明会長)は11日から2日間、札幌市内のカナモトホールで第61回道高校教育研究大会・60周年記念大会を開催した。トークテーマ「ポストコロナでよく生きるために~“利他”から見えてくる景色とこれからの高等学校教育」のもと、東京工業大学科学技術創成研究院・未来の人類研究センターリベラルアーツ研究教育院から3人の講師を招き、鼎談型記念講演を行ったほか、13部会に分かれて教科別集会を実施。全道の高校教諭ら約1400人が参加し、設立60周年の節目を祝うとともに、今後の高校教育の発展・充実に向けて研鑚を積んだ。
高教研は昭和38年に設立。翌年2月1日に札幌旭丘高校を会場に開催した第1回研究大会をもってその歩みをスタートさせた。
60周年を迎える本年度の第61回大会は「60周年記念大会」と銘打ち「設立の原点に立ち返りながらその歩みを振り返るとともに、つぎなる持続可能な60年に向けた新たな一歩を踏み出す大会」として位置付けた。
大会初日は、カナモトホールを会場に全体集会を実施した。
開会に当たり、相沢会長があいさつ。35年前に日本教育学会の会長を務めていた東京大学名誉教授の大田堯氏の教育評論集の一節を紹介し「今日的な課題解決への道しるべを示すものとあらためて教育者としての在り方を問い直す必要があると感じた」との思いを語った。
その上で「北海道の高校教育の一層の充実・発展に寄与すべく、力を尽くすことがわれわれ会員の使命」と強調。会員等が研究大会で得られた知見をもとに、それぞれの立場で明るい未来に向けた確かな教育実践の一歩を力強く踏み出すことに期待を寄せた。
引き続き、あいさつに立った道高校長協会の宮澤一会長は、不登校生徒の増加やデジタル化の急速な進展など、高校教育を取り巻く環境が大きく変化していることに触れ「特に生成AIの登場など、IT化の進展が目覚ましく、新たな学校教育の創造が求められる」と指摘。
その上で「全体集会の中で知見を広め、教科別集会において教科の指導力向上につながる意義深い大会である」とし、高校長協会としても大会の発展に今後も尽力していく考えを示した。
道教委の倉本博史教育長と札幌市教委の廣川雅之児童生徒担当部長がそれぞれ祝辞を述べたあと、東京工業大科学技術創成研究院・未来の人類研究センターで「利他プロジェクト」に取り組む伊藤亜紗教授、山本貴光教授、多久和理美講師の3人を迎えて鼎談型記念講演を実施。3人は「利他」をキーワードに各専門分野の知見のもと、高校教育の未来や、現場の教員に期待することなどについて、熱いクロストークを展開した。
2日目は、国語、英語、農業など13部会に分かれて教科別集会を行い、それぞれ講演や研究発表、協議などを実施。情報部会のみ、別日程の1月10日に開催した。
(関係団体 2024-01-15付)
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