教育調査研究所が札幌セミナー 主体的な学びの定着を 変革の時代 学校教育を展望(関係団体 2024-01-16付)
教育調査研究所は7日、ホテルポールスター札幌で第29回教育展望札幌セミナーを開催した。研究主題「変革の時代の学校教育を展望するⅢ~北海道の未来を見つめて 主体的な学びのその先に」のもと理論提案や実践提案を実施。研究協議では、学びの本質や個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実について意見を交わした。
前年度と同様、集合とオンライン動画の配信によるハイブリッド方式で開催。会場には教育関係者約150人が参加した。
松原紀男常務理事の開会あいさつに続き、道教育大学附属旭川小学校の菊池有希教諭、田中俊光教諭が実践提案。「自ら問いを見いだし、解決策を模索し遂行する学校文化の創造」と題し、個別最適な学びと協働的な学びを実現する授業デザインのポイントや、発達段階に応じて情報活用能力を育成する系統的な指導方法を紹介した。
理論提案に移り、東京学芸大学の高橋純教授が「探究的な学びを支援する教師の役割」、千葉大学の天笠茂名誉教授が「これからの学校教育~“令和の日本型学校教育”の構築」をテーマにそれぞれ発表。天笠教授は全体を俯瞰する立場に立って主体的・自律的に学習指導を進める学校と教師の役割に触れ、主体的な学びを実現するために授業改善に取り組む教師と学校組織の双方が変革する必要があると強調した。
続いて「子どもに活力を~今までの学び、これからの学び」をテーマに研究協議。学びの本質、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実について協議した。高橋教授は1人1台端末の導入によって学習の高速化が進んでいると指摘し「いかに無駄な時間をなくし子ども一人ひとりが良質な情報を繰り返して入出力を最大化できるかが重要だ」と説いた。
天笠教授は「次期学習指導要領に移行する前に、現行の学習指導要領の取組の定着・習熟が行われなければ空回りする懸念がある」と警鐘を鳴らし「主体的な学び」を実現する学習指導要領の取組を十分に定着させる必要性を提起した。
(関係団体 2024-01-16付)
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