能登半島地震の被災地支援へ　北海道から教職員派遣　避難先の学習指導など協力

（道・道教委 2024-01-26付）

　鈴木直道知事は２４日の記者会見で、能登半島地震の被災地を支援するため、北海道の教職員の派遣に向けた準備を進めていることを明らかにした。中学生が二次避難を行っている社会教育施設や中学校において夜間の生活指導や学習指導を担い、現地の教育活動を支援する。文部科学省と調整を進め、２月上旬以降に派遣を開始する見通し。

　被災地の一部の中学校では今月中旬から生徒の二次避難が始まり、約４００人の生徒が親元を離れて社会教育施設などで生活を送っている。

　学校運営の本格的な復旧に至るまで避難先の生活指導や教育活動を担う教職員が不足している現状にあり、石川県教委は文科省を通じ、全国の教育委員会に支援を要望した。

　募集人員は①夜間生活指導を行う教職員②学習指導を行う教職員③救急措置、保健指導、健康相談を行う養護教諭④生徒の衛生確保を行う教職員―。

　このうち①③④は輪島市・珠洲市・能登町の中学生が二次避難している、石川県立白山ろく少年自然の家、白山青年の家、医王山スポーツセンターのいずれかの施設で教育活動の支援に当たる。

　夜間の生活指導は特に現地でのニーズが高く、４泊５日のシフト交代で９チームに分けて派遣する。きょう２６日から第一チームが派遣となる。

　学習指導を行う教職員は、国語、社会、数学、理科、英語の指導や特別な配慮を必要とする生徒の支援に当たる。勤務場所は白山市立白嶺中学校、鳥越中学校、鶴来中学校の３中学校。

　今後、他都府県教委の回答状況をもとに文科省が割り当てや勤務地を決定する。本道からの教職員派遣は早ければ２月上旬以降となる見通し。

　派遣期間は短期間となるため現在の身分を保有したままの出張となる。勤務期間は１月下旬から３月上旬だが、被災地の復旧状況によって石川県教委が二次避難の期間を再検討することから、３月中の勤務が不要になる可能性がある。

(道・道教委 2024-01-26付)