探究チャレンジ胆振・日高 静内農高が最優秀賞 3Dプリンターで牝馬裂蹄処置 23校が成果発表(道・道教委 2024-01-29付)
【苫小牧発】道教委は10日、オンラインでS―TEAM教育推進事業「探究チャレンジ胆振・日高」を開催した。日高教育局主管、胆振教育局協力。両管内の高校等23校が参加し、総合的な探究の時間や課題研究などで取り組んだ探究活動の成果を発表。審査の結果、静内農業高校が最優秀賞に、登別明日中等教育学校が優秀賞に選ばれた。両校は2月1日に開催される探究チャレンジ・北海道に出場する。
高校生が取り組んだ探究活動の成果を発表・交流する機会を設定し、言語能力、情報活用能力、問題発見・解決力を育成するとともに、探究活動の成果を新たな探究に結び付け、生涯にわたって能動的に学び続ける資質・能力を育成することが目的。
当日は、オンラインで23校が順次発表。各校が7分間で探究活動の成果を発表し、質疑応答も活発に行われた。
審査の結果、静内農業高が最優秀賞、登別明日中等が優秀賞を獲得。鵡川高校、苫小牧東高校、虻田高校の3校が特別賞に選ばれた。
静内農業高は「3Dプリンターで作成した樹脂プレートによる裂蹄処置の検証」と題し、繁殖牝馬の繁殖期における裂蹄の処置について発表。
繁殖牝馬は自らの体重と胎児の体重をひづめだけで支えるため、ひびが入り激痛のため歩くことができなくなり、肥満化し難産や死産に至ることが大きな問題となっていた。
このため、日本中央競馬会日高育成牧場、旭川工業高等専門学校、苫小牧工業高等専門学校との連携・支援のもと、3Dプリンターで裂蹄の処置をするプレートを製作・装着しその効果を検証。高校生でも簡単に裂蹄処置を実施でき、10年間裂蹄を発症し続けていた牝馬を4ヵ月間で完治させるなど、大きな成果を得たことを発表した。
登別明日中等は「再犯者率の低下にむけて~被害者も加害者も取り残さないより安心安全な社会へ」と題し発表。
日本の再犯者率が48・6%と高いことを知り、札幌矯正管区や北海道地方更生保護委員会、伊達地区保護司会、精神科医などに取材を重ね、その原因や対策を検証した。
刑務所内での生活と社会生活とのギャップが大きいこと、知的障がいや発達障がいのある受刑者に対する処遇が不十分であることを「再犯の主な要因」とつきとめ「死刑囚以外は全員社会内処遇を受けられるよう制度を改善すること」「知的障がいや発達障がいの疑いがあると診断された受刑者に対しては、社会に出た際の生きづらさを軽減できるようなプログラムが必要」などと改善策を訴えた。
鵡川高は「世代間交流“Possibility of MUKAWA”」、苫小牧東高は「苫小牧市をフェアトレードタウンにするための5つのアイデア」、虻田高は「まちおこしパウンドケーキ」と題して発表した。
静内農業高と登別明日中等は胆振・日高管内の代表として2月1日の「探究チャレンジ・ジャパン」に出場する。
(道・道教委 2024-01-29付)
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