檜山局　管内学校安全推進会議　子の命預かる認識を　実践的な防災教育考える

（道・道教委 2024-02-05付）

檜山局学校安全推進会議

　【函館発】檜山教育局は１月３１日、管内学校安全推進会議をオンラインで実施した。函館地方気象台の浅井義孝防災気象官が講師を務め、檜山地域の自然災害に関するデータをもとに、災害に備えるために必要な知識を解説。管内小・中学校、高校、特別支援学校の管理職や教職員約２０人が参加し、実践的な防災教育のヒントを得た。

　幼児児童生徒が被害者となる事件・事故等の未然防止や学校における安全教育の取組の推進に向け、関係機関・団体等の取組について理解を深めるとともに、地域の実情に応じた体制整備を図ることがねらい。

　会議で井田昌之義務教育指導班主査は安全教育および安全管理の現状と課題について説明。第３次学校安全の推進に関する計画概要をもとに、施策の基本的な方向性を確認した上で「交通安全」「生活安全（防犯）」「災害安全（防災）」における本年度の重点を周知した。昨年４月に施行された改正道交法に関する正しい知識の指導を促したほか、地域の実情に応じた危機管理マニュアルの改善・充実に向け、学校安全指導資料で教職員の対応内容や手順の明確化を図るよう要請。児童生徒が主体的に身を守り、安全な生き方を学ぶ安全教育の推進に向け「児童生徒の命を預かっているという認識を持って」と呼びかけた。

　講義では函館地方気象台防災気象官の浅井氏が「実践的・効果的な安全教育の進め方」と題し、檜山地方の自然災害のリスクを四季ごとに解説。「各市町におけるハザードマップはリスクを確認する上で重要な手掛かり」とし、積極的な活用を勧めた。

　地震・津波の避難訓練については釧路管内の公立中学校の取組として学校や自宅、通学路など自分の行動範囲で危険な場所を探す活動を紹介。近年の猛暑から熱中症警戒アラートの仕組みについても伝えた。

　防災教育のポイントとして知識や意識を植え付けるのではなく、自然と防災に触れる機会を増やすことを提案。訓練のタイミングは授業中にこだわらず、教職員が不在の場合に最善の対応を取ることができる取組の考案などを挙げた。

　協議で参加者は各校の危機管理マニュアルの見直しについて確認。自然災害をはじめとする様々なリスクについて、効果的な安全教育の在り方を話し合った。

(道・道教委 2024-02-05付)