道高校長協会理事研で宮澤会長 課題解決へ国に強く要望 働き方改革推進や教員確保
(道・道教委 2024-02-06付)

道高校長協会第3回理事研
働き方改革推進等に向けて国へ要望していく考えを示した

 道高校長協会(宮澤一会長)は2日、札幌市内の道第二水産ビルで5年度第3回理事研究協議会を開いた。6年度の活動方針や事業計画、7年度文教施策要望などについて審議。冒頭のあいさつで宮澤会長は、過日開かれた都道府県高校長協会長研究協議会で「高校標準法」の改正について協議されたことに触れ、働き方改革推進や質の高い教員を確保するために、協会として強く要望するとともに、次世代に引き継いでいく考えを示した。

 宮澤会長のあいさつ概要はつぎのとおり。

▼全高長会議について

▽総会参加費、会費の改定

 前年度秋導入のインボイス制度によって、参加費の徴収について、消費税課税扱いになることが指摘されたため、6年度から資料参加のみはなしとし、総会参加者に資料配布することになる。

 また、資料参加がなくなることや物価上昇、人件費高騰によってシミュレーションの結果、年会費を増額せざるを得なく、8000円から1万円に増額する案が出る。

 さらに、総会参加費は4000円で賄えると判断し、5000円から4000円に減額する予定。これによって、現行の会費8000円、総会参加費5000円が、6年度会費8000円(値上げは、6年度総会で承認される見込み)、総会参加費4000円となり、7年度以降は、会費1万円、総会参加費4000円とするという案になる。

 全国会費は北海道同様、公費の都府県が多いため、値上げについては今後、全高長事務局と各都道府県とのやりとりがあるとのこと。

▽高校の教諭定数改善

 第3回都道府県高校長協会長研究協議会における協議の柱が「高校標準法」の改正だった。静岡県高校長協会会長の静岡高校・織田敦校長から提示があり、説明用スライドを使用して、高校現場の現状や定数改善に係る課題、そして標準法改正(定数増)の具体的方策等について分かりやすい説明があった。各校長から活発な意見が出され、最後には石崎規生会長から「今回の提案や各校長からの意見をもとに整理して、年度内に標準法の改正を陳情する文書を文部科学省に提出する」という言葉があった。

 石崎会長、宮本久也事務局長、織田校長のコメントから、中教審の荒瀬克己会長、日本大学の広田照幸教授から後押しをいただいている状況もあるなど、機運は高まっていると感じている。

 今後も、働き方改革推進や質の高い教員を確保するためにも、この議論を実現させるべく、全高長を通じて国へ、道校長協会として強く要望をするとともに、次世代に引き継いでいく所存である。

▼協会の活動

▽活動方針

 来年度の活動方針については、主題・副題共に変えていないが、重点目標について、若干変更点がある。

 本日の協議において、提案したあと、意見をいただき、最終案を新年度の支部長研、理事研に諮り、総会で決定する予定である。

▽調査研究部の活動

 1月17日に、主査・委員長研究協議会に続き道教委への報告会を実施した。山城宏一学校教育局指導担当局長、柴田亨教育指導監、大槻直広生徒指導・学校安全課長からアドバイスをいただいた。

 また、来年度の委員の募集や調査・研究活動に対しての理解・協力を切にお願いする。

▽採用校長のための事前研修会および昇任教頭のための事前研修会

 3月16日札幌南高校を会場に開催する。支部長・ブロック長の校長先生方を通して、参加対象者のいる学校に連絡する。また、後継者の育成・質の向上は喫緊の大きな課題であり、来年度の5、6月に道教委主催の採用校長研と昇任教頭研を実施するよう申し入れを行っている。

▽文教施策要望、人事異動調査

 前年度、文教施策に関する要望について、グーグルフォームによる調査となったが、本年度から、人事異動に関する調査についても同様に、グーグルフォームを活用したいと考えており、本日提案がある。道教委との適切なやりとりを行う上でも、今後も実効性のある取組にしていきたいと考えているので、理解・協力のほどよろしくお願いする。

 理事研究協議会は、総会に次ぐ審議機関であり、各支部もしくは所属する各組織の意見等を共有し、ベクトル合わせをする役割を担っている。本日も、最後に各部会・各連盟等から発言をいただくが、忌憚のない意見を頂戴することをお願いする。

(道・道教委 2024-02-06付)

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