道教委 5年度がん教育研修会 外部講師連携の実践共有 富川高、三笠中が取組報告(道・道教委 2024-02-06付)
道教委 がん教育研修会
【旭川発】道教委は1月26日、上川合同庁舎で5年度がん教育研修会を実施した。全道のがん教育担当教員や養護教諭、医療関係者ら103人が参加。4年度がん教育総合支援事業の日高管内実践校に選ばれた富川高校の矢原宙和教諭ら2人の発表を通して、外部講師と連携したがん教育授業の効果について研鑚を重ねた。
同研修会は、がん教育を担当する教職員関係者と外部講師を対象に開催。学校におけるがん教育の充実に向けて、意義や効果的な指導方法などについて理解を深めることを目的としている。
はじめに、道教委健康・体育課の髙田真弓主査が「北海道におけるがん教育の現状」を説明。文部科学省が4年度に実施した「外部講師と連携したがん教育実施状況調査」の結果をもとに、外部講師に依頼した小・中学校、高校の各割合が10%以下なことやがん教育授業に外部講師を活用しなかった理由として「担当教員が指導した」との回答が約8割を占めたことを解説した。
続いて、富川高の矢原教諭と三笠市立三笠中学校の五味ちひろ教諭が外部講師を活用したがん教育授業の実践例を説明した。
矢原教諭は、外部講師として医者や看護師のほかに、がんに罹患していた人やその家族を招いた授業の実践例を紹介した。がん教育において「がんの原因や治療方法以外にも、がん経験者から社会で障壁と感じたことや周りの人との接し方も学ぶことが大事」と強調し「高校生ががん患者にできることは何かを考える授業を展開した」と解説した。
結果として「がん患者の悩みや生きがいなどを知ることができたため、生徒が高校生としてがん患者にできること、がんとの共生について考える姿が見られた」と成果を示した。
一方で「1単位の授業である保健のみでは内容を深めづらい側面もある」と今後の課題を発表した。
(道・道教委 2024-02-06付)
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