道教委が全道生徒指導連絡協議会　法理解と組織的対応を　文科省の稲川専門官が講演

（道・道教委 2024-02-06付）

生徒指導連絡協議会

　道教委は２日、第２回全道生徒指導連絡協議会をオンラインで開催した。文部科学省初等中等教育局児童生徒課生徒指導室いじめ自殺等対策専門官の稲川洋生氏が「学校に求められるいじめの対応」と題して講演。約５１０人が参加し、生徒指導上の諸課題について研鑚を深めた。

　協議会は、いじめ・不登校などの生徒指導上の諸課題を解決するため、関係者の連携や指導助言の充実を図るもの。

　市町村教委、道立学校、私立学校の関係者約５１０人が参加した。

　開会に当たり生徒指導・学校安全課の大槻直広課長は「いじめ問題の対応について教職員が共通理解を図り、いじめ発生時における組織的な対応を学ぶ貴重な機会。市町村や学校には実情に即した課題意識のもと、今後の課題解決に向けた指導助言に生かしてほしい」と呼びかけた。

　同課が生徒指導・学校安全に係る取組の充実について説明したあと、稲川専門官が講演。全ての教育活動において生徒指導の観点を持って働きかける「発達指示的生徒指導」や個々の教員が抱え込まず、法の趣旨を理解した上で早期発見・早期対応を行う組織体制が重要とし「課題防止に向けた“プロアクティブ型”の生徒指導を教育活動全般にちりばめ、いじめの起きにくい学校をつくることが大切」と説いた。

　質疑応答ではいじめ発生時の対応に関する児童生徒・保護者への事前説明、いじめを把握した段階における学校の対応などをアドバイスした。

　実践発表では野幌高校の木戸義典教諭、苫小牧工業高校の堤洋之教諭、南幌養護学校の入田貴広教諭がいじめの積極的認知等の進め方について発表。このうち木戸教諭はいじめ対応組織や年に数回の「いじめ確認の日」の設定など早期発見・早期対応につながる学校の取組を紹介した。

(道・道教委 2024-02-06付)