文科省　高校ＤＸ加速化事業　採択基準定め募集開始　３月末までに１０００校選定

（国 2024-02-06付）

　文部科学省は高校ＤＸ加速化推進事業の実施要領を決定した。文理横断的・探究的な学びを強化する「ＤＸハイスクール」選定の要件や採択基準を明らかにし、学校設置者からの募集を開始。３月末までに１０００校程度を選定し、ハイスペックパソコンの整備などの支援を開始する。

　大学のデジタル・理数分野への学部転換が進む中、高校段階のデジタル人材育成の抜本的強化を図る文科省の新規事業。情報・数学、理科などの教育を重視するカリキュラムを行うとともに、ＩＣＴを活用した文理横断的・探究的な学びを強化する学校に必要な環境整備の経費を支援する。

　対象は公立・私立の高校（中等教育学校後期課程、特別支援学校高等部含む）で、１校当たり１０００万円を定額で補助。ハイスペックパソコン、３Ｄプリンター、動画・画像生成ソフト、遠隔授業の通信設備、理数教育設備整備のほか、大学等に専門的指導を行う外部委託費やアドバイザーなどの人件費、学科設置に向けた会議・旅費も対象となる。

　補助要件の対象となる学校は「情報Ⅱ」「数理・データサイエンス・ＡＩの活用を前提とした学校設定教科・科目」「総合的な探究の時間・情報Ⅱの内容を含んで内容を充実させた職業系の教科・科目」のいずれかを開設、または６年度中に開設を検討する学校など。

　複数の採択基準を設けて合計点の高い順から採択する方式とする。全体の枠組みとして、都道府県の学校数や公私比を踏まえた「都道府県基礎枠」と、採択されなかった学校の上位から選定する「全国枠」の二つの枠を設ける。

　特別支援学校の高等部も対象とし、デジタル技術を活用した地域社会の課題解決に向けた探究的な学習や、障がいの状態を補う企業との連携などの取組が加点対象となる。３月末までに対象校を選定して補助金の交付を開始する。

(国 2024-02-06付)