こども誰でも通園制度　札幌市　３ヵ所実施へ　４月以降希望施設を募集

（札幌市 2024-02-15付）

　こども家庭庁が６年度から行う「仮称・こども誰でも通園制度」の試行的事業について、札幌市では認可保育所など３ヵ所程度での実施を想定している。４月以降、実施を希望する施設を募集し、年度内に子どもの受け入れを開始する予定だ。

　こども誰でも通園制度は、親の就労の有無にかかわらず、時間単位で柔軟に保育施設を利用できる新たな制度。こども家庭庁は、８年度からの本格実施を見据え、６年度から全国１５０程度の自治体で試行的事業を行う方針を示している。

　試行的事業の実施に向けてこども家庭庁が設置した検討会の中間取りまとめによると、０歳６ヵ月から満３歳未満の未就園児を対象に、１人当たり月１０時間を上限として実施する予定だ。

　札幌市は、公募によって実施自治体の一つに選ばれ、１４日開会の第１回定例市議会に提出した５年度補正予算案に６５００万円を計上した。

　現時点での検討状況をみると、認可保育所、認定こども園、小規模保育事業所から各１ヵ所程度を選定する予定。１ヵ所当たりの受け入れ児数は、利用時間によって前後するが、１日６人程度を見込んでいる。

　具体的な実施方法などは、国の方針などを踏まえながら今後検討していく考えだ。

　市子ども未来局の担当者は「孤立しがちな子育て世帯にとってつながるところができる上、子どもにとっても同年齢の子と関わることができ、成長への刺激になる」と効果を期待する。一方「保育士不足などの実態もあり、対応しきれるか不安を持つ施設も少なくない。現場の意見を聞きながら、８年度からの本格実施に向けて体制を整備していきたい」としている。

(札幌市 2024-02-15付)