道教委が不登校対策プラン案 全ての子に学びと支援を 教育ニーズ踏まえ学習環境整備(道・道教委 2024-02-21付)
道教委は6~9年度を計画期間とするHOKKAIDO不登校対策プラン案をまとめ、20日の道議会文教委員会で報告した。「学びや支援にアクセスできない子どもをゼロ」にする目標を掲げ、三つのプランで本道における不登校対策を明記。各種ツールを活用して学校風土の「見える化」や児童生徒の変化の早期発見に取り組むほか、校内教育支援センター(スペシャルサポートルーム)の設置を進め、多様な学びの場や居場所を確保する方針を示した。
道内の4年度不登校児童生徒数は1万3000人と過去最多を記録。同プランは本道の現状・課題を踏まえ、学校や教育委員会が重点的・継続的に取り組む不登校対策の基本的な方向や具合的な内容を示す。
プランは①学校の風土を「見える化」し、学校を「皆が安心して学べる場所」に②心の小さなSOSを見逃さず「チーム学校」で支援③学びの場の確保―で構成。授業への満足度や教職員への信頼感、学校生活への安心感など学校の風土や雰囲気を子ども理解支援ツール「ほっと」などを活用して把握するほか、生徒指導提要に基づく「教科の指導と生徒指導の一体的な授業づくり」を進め、個々の児童生徒の教育的ニーズを踏まえた学習環境を整備する。
児童生徒が抱えるリスクの早期発見のため、グーグルフォームなどを活用した健康観察・教育相談を進めるほか、校務分掌に教育相談の中核を支える「教育相談コーディネーター」を位置付けるなどチーム学校による体制を整備。学級に入りづらい児童生徒の学習の不安を解消するため校内教育支援センターの設置を促進するとともに、教育支援センターの機能強化や設置促進、アウトリーチ支援など取組の充実を図っていく。
プランの実効性確保のためスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどを含めた多面的なアセスメントを実施。個に応じた具体的な支援を展開する。
プランでは9年度までに100%の達成を目指す目標指標を設定。オンラインによる学習指導・教育相談を全学校で実施するほか、全ての不登校の児童生徒が学校・教育支援センター・フリースクールで相談や支援を受ける体制を目指す。
指標の達成に向けて道教委は、各種調査を通して教育委員会や学校の取組状況を把握し、毎年度評価・改善を行う。
19日から計画案のパブリックコメントを開始。道議会での議論を踏まえ、本年度中に策定する。
(道・道教委 2024-02-21付)
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