オール檜山学び合いプロジェクト ICT活用し授業改善 学ぶ力高める授業づくりへ(道・道教委 2024-02-26付)
【函館発】檜山教育局は19、20日の2日間、オール檜山学び合いプロジェクトPlusをオンラインで開いた。子どもの学ぶ力を高めるICTを活用した授業改善をテーマに先進的な取組を進める4人の外部講師が小・中学校、高校、特別支援学校の校種別で講義を実施。読み書きを困難とする特別的な支援を要する児童生徒へのサポートや小学校におけるデジタル思考ツールの活用など各発達段階の子どもが学びやすさを感じられる授業づくりに向けたポイントを解説した。
ICTを効果的に活用した指導改善を目的とした教職員の資質向上を図る取組。檜山、宗谷管内の教職員ら約40人が参加した。
初日の特別支援教育部会では島根県安来市立荒島小学校の井上賞子教諭が講師を務め「読み」「書き」が苦手な子どもに対するICTを活用した学習支援を講義。子どもが困難を感じる背景を幅広く分析するとともに、学習量や教材を選定する必要性を強調した。
また、井上教諭が関わった子どもの事例を通して子ども自身が調べ、学習を組み立てられるICTツールの活用や学習の定着化を図る手だてなどを紹介した。
2日目は小・中学校、高校部会を開き、参加者がブレイクアウトルームに分かれて講義を受講した。
うち小学校部会では、道教育大学附属旭川小学校の斉藤誠副校長が講師を務め、各教科で児童の主体性や思考力・判断力・表現力を高める効果的な授業実践を紹介。多様な教科で活用できるデジタル思考ツールについてはピラミッド型のツールを用いて写真や画像を整理したり、座標軸を示したツールで考えを整理したりする場面設定を説明した。
学級内で個人の思考過程を共有できるロイロノートの効果的な活用例として、児童の考えの一覧を算数の授業で生かす方法を参加者に考えさせる簡単な演習も導入。個人解決の場面では早く取り組んだ児童に対し、友人の考えを参考に自分の考えをより良くする場面設定を行うことで回答を磨き上げる方法を助言した。
他者と協働する機会が少ない少人数の学級では、卒業生の考えなどを提示することで自分の考えと違う考えに触れさせたり「速く解けそうな説明はあるか」「分かりやすい説明はあるか」などと促したりする声かけなど、学校規模に応じた学びを広げる手だてを紹介した。
中学校部会では道教育大学附属函館中学校の黒田諭副校長と金子智和教諭が指導と評価の一体化に向けた学習履歴の蓄積による学びの改善について、同校が進めるCBT等を活用した取組を共有。高校部会では道教委ICT教育推進課の福士公一朗指導主事と北堀智隆指導主事が校内研修の推進に向けた事業等を紹介した。
(道・道教委 2024-02-26付)
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