上川管内いじめ対策連絡協が会合 見逃さない姿勢大切に 未然防止へ取組と成果共有(道・道教委 2024-02-29付)
【旭川発】上川管内地域いじめ問題等対策連絡協議会は2月上旬、上川合同庁舎で5年度第2回会合を開催した。オンライン参加を含めて、管内の市町村教委や校長会、道警旭川方面本部生活安全課などから59人が出席。おのおのがいじめ防止などに向けた取組と成果を共有し、さらなる防止に向けて、今後の方向性を協議した。
同協議会は、いじめや不登校等をはじめとする問題行動の現状と課題について情報交換や協議を行い、管内全体での課題解決に向け、今後の生徒指導の改善に資することを目的としている。
冒頭、会長の岸本亮上川教育局長があいさつ。学校に対して、全ての子どもたちが安心して過ごすことのできる場にすることを強調し「管内に住む子どもたちがたくましい人材に育っていく環境づくりに協力してほしい」と呼びかけた。
続いて、上川局義務教育指導班の玉置ゆり子指導主事が、管内の児童生徒の状況等を説明した。
4年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸課題に関する調査結果を示し、小・中学校、高校、特別支援学校のいじめの認知数やインターネット上でのトラブル、不登校数が上昇傾向にあることを紹介。いじめの認知件数等の上昇について「各学校がいじめを積極的に認知し、解決に向けて取り組んでいるため」と伝えた。
協議に移り、いじめ防止や不登校支援の取組成果の共有と今後の取組の方向性を議論。いじめ防止等に向けた取組については「教育委員会とスクールソーシャルワーカーと校長らで協議を行い、いじめ対応マニュアルを統一化した」「いじめ見逃しゼロを目指して、研修会などを積極的に行い、認知する基準の共通化を図る」ことなどが紹介された。
今後の方向性については、家庭での支援や保護者との関係性、一人ひとりに合った支援の在り方も含めて「どこまで学校が踏み込んで良いのか、協議を進めるべき」などの意見が上がった。
外部専門家からの助言として、道警旭川方面本部の佐々木仁係長が児童ポルノを中心としたSNS上でのいじめ防止について言及。被害者も加害者も「バレなければ大丈夫」との考えで、自分の写真を公開したり、他者の写真を拡散したりしてしまうことに触れ「子どもたちに自分事として捉えてもらうよう、警察を外部講師として招いた授業を行うなどをしてみては」と述べた。
最後に、望月俊綱教育支援課長が講評。「いじめを見逃さないという姿勢を大事に、学校のみではなく、関係各所と連携しながらいじめ防止に働きかけていくことが大事」と呼びかけた。
(道・道教委 2024-02-29付)
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