道社会教育委員会議 審議のまとめ 電子化など好事例紹介 PR動画制作し発信へ
(道・道教委 2024-02-29付)

 道社会教育委員の会議兼第16期道生涯学習審議会は、今期審議のまとめを決定し、道教委のホームページで公表した。デジタル化や地元の高校・大学生との連携、職員間の対話を重視した運営など、先進的な取組を行う図書館や生涯学習施設の好事例をまとめ、社会教育施設としての新たな可能性を提起した。今後、審議のまとめの内容を紹介する動画を制作し、ユーチューブなどで発信する予定。

 審議テーマは「北海道の社会教育施設が果たすべき役割」、副題は「全ての人の可能性を引き出し、ウェルビーイングを実現する生涯学習・社会教育」。同会ではこれまで、道民にとって身近な社会教育施設である公民館や図書館が今後果たしていくべき役割や望まれる取組について論じ、全道の社会教育施設運営の道しるべを示すことを目指して議論を重ねてきた。

 審議のまとめでは、社会教育施設本来の役割や現状・課題を論じているほか、各社会教育施設等の事例をもとに、社会教育施設に求められる新たな役割を整理。現代的な課題への対応として①社会的包摂、インクルーシブ、障がい者の生涯学習②施設のデジタル対応やデジタルデバイドの解消③家庭教育支援・乳幼児向けサービス④その他、現代的課題―の4点を示した。

 ①では、トイレや更衣室、授乳室の確保や表示の工夫など、障がい者、性的マイノリティー、幼少期の子どもを持つ保護者全ての人に合理的配慮を行う必要性を明記。

 ②では、デジタルデバイドの解消に向けた出前講座、機器の操作等の支援など、施設機能の充実を図る大切さを示している。

 ③では、子どもの体験活動等を通した家庭教育支援の場と機能の充実や、多世代のつながりを支援する取組を通して、日常的な活動から家庭教育への関心を高める必要性を記した。

 ④では、施設が担う役割について、地域住民と一体となって時代に応じた地域課題、教育課題の解決に向けた取組を進める大切さを論じた。

 このほか、学校教育や民間との連携、放課後活動など多彩な観点から積極的に行うべき社会教育施設の役割を提示した。

 また、共生社会の構築に向けた障がい者の生涯学習の推進など、社会教育施設の新たな在り方を解説している。

(道・道教委 2024-02-29付)

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