札幌光陽小 現校舎地域開放日　楽しかった記憶と再会　思い出の学びやに感謝込め

（札幌市 2024-03-15付）

子どもたちと一緒に写真を鑑賞

　思い出の学びやに感謝を込めて―。札幌市立光陽小学校（髙橋直之校長）は２日、現校舎地域開放日を開催した。校舎改築に伴い、５０年余りの役割を終える現校舎の思い出に、地域住民らにもひたってもらおうと開いたもの。懐かしいアルバムや児童たちが壁に描いた絵とともに、おとどけアートで来校した芸術家の作品が並んだ。訪れた地域住民は「楽しかった校舎の思い出に出合うことができた」などと話し、笑顔を見せた。

　光陽小は、昭和４３年に新琴似小学校から分離し開校。これまで２度にわたって増築してきたが、築後５０年以上が経過し、新校舎を建設。ことし３月に新校舎が竣工し、新年度から学びやを移すこととなった。

　今回、役割を終えた現校舎の思い出を振り返り、校舎への感謝を伝えようと、地域住民らを対象とした学校開放日を設定。併せて、本年度のおとどけアートで半年間来校した映像作家・佐竹真紀さんの協力を得て、芸術作品を展示した。

　当日は、１期生に当たる６６歳の男性をはじめ多くの卒業生や地域住民が来校。懐かしいアルバムをめくりながら、子どもたちと一緒に白黒写真を観賞し、思い出の学びやに思いをはせた。

　また、校舎の壁や窓には、児童たちが描いた校舎の絵や似顔絵、運動会の伝統競技「こいのたきのぼり」の場面を再現したイラストがずらり。佐竹さんの映像作品も流れるなど、校舎の隅々までアートであふれた。

　訪れた地域住民は「展示を見ながら、子どもの頃の思い出が少しずつよみがえるのを感じた」「楽しかった校舎の思い出に出合うことができた」「慣れ親しんだ校舎がなくなるのは寂しいけれど、最後にお別れすることができて良かった」などと目を細めた。

　佐竹さんは「上映会場から自分で考えるという初めての経験をさせていただいた。子どもたちの反応が面白く、とても良い経験になった」と話した。

　髙橋校長は「光陽小が地域の方々に注目され、愛されていることをあらためて感じた」と述べた。

この記事の他の写真

「こいのたきのぼり」の場面を再現したイラスト

(札幌市 2024-03-15付)