遠軽町６年度教育行政執行方針　端末全中学校で更新　小に指導者用電子教科書

（市町村 2024-03-22付）

佐藤祐治教育長

　【網走発】遠軽町教委の佐藤祐治教育長は、７日開会の第２回町議会定例会で６年度の教育行政執行方針を説明した。ＩＣＴ教育については、１人１台端末の全中学校分の端末更新や小学校教科書改訂に伴う指導者用デジタル教科書の導入、小・中学校の校内通信ネットワークにおける通信状況などを把握するための校内ネットワークアセスメント業務委託などを進めていく考えを明らかにした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼白滝遺跡群出土品

　本町が所蔵する重要文化財北海道白滝遺跡群出土品について、昨年６月２７日に文部科学省告示によって「国宝」に指定された。出土品１９６５点は、日本の旧石器時代の石器製作の変遷や各種石器の組み合わせを示す資料として歴史的価値が評価されたもので、旧石器時代の資料としては初の国宝指定であり、日本最古の国宝となった。

　今後も地域の宝である貴重な文化財を後世に守り伝えていくとともに、白滝ジオパークの活動と合わせ、さらなる教育・文化活動への活用はもとより、観光振興、地域活性化の新たな起爆剤としながら持続可能な地域づくりに取り組んでいく。

▼学校教育の主要事業

　小・中学校の教育振興については、英語指導助手の配置、小学校教科書改訂に伴う社会科副読本の作成および教師用教科書・指導書の購入、南中学校瀬戸瀬線のスクールバス車両の更新を実施する。

　ＩＣＴ教育では、ＧＩＧＡスクール構想に基づく１人１台端末の全中学校分の端末更新、小学校教科書改訂に伴う指導者用デジタル教科書の導入、小・中学校の校内通信ネットワークにおける通信状況やトラブルを把握するための校内ネットワークアセスメント業務委託など、ＩＣＴ教育推進のための環境整備を進めていく。

　就学援助費については、新入学児童生徒学用品費を入学前に支給するとともに、認定児童生徒の保護者に対して援助していく。

　小・中学校の施設整備については、３ヵ年計画の最終年となる東小学校長寿命化改修工事、５年度の繰り越し事業となる各小・中学校空調設備設置工事、また、７年度から２ヵ年計画で実施する遠軽小学校大規模改修工事を行うための実施設計業務委託など、安全・安心な学校づくりと学校施設の環境整備を実施していく。

　教職員の住宅環境の整備については、西町にある教職員住宅の屋根塗装工事を進める。

　高校の支援では、遠軽高校に通う生徒の進学・就職支援、また、学級数維持・生徒確保を支援するための補助を行う。

　学校給食については、南小学校給食室スチームコンベクションオーブンの更新、学校給食献立システムの更新、老朽化した施設の修繕など、安全・安心な給食を提供するための環境整備を実施するほか、高騰する給食食材費の影響による児童生徒の給食費値上げ分を据え置くための賄材料費を追加計上し、保護者負担を軽減する。

(市町村 2024-03-22付)