札幌市教委　役職定年の校長　一部主幹教諭で配置　６年度は小学校６校に

（札幌市 2024-03-27付）

　札幌市教委は６年度から、６０歳を迎え役職定年となった校長を、一部主幹教諭として配置する。初年度は小学校６校に配置。管理職経験を生かしたマネジメント機能の発揮などを期待している。

　市職員の定年延長に伴う対応。４年度に改正された関係条例で、組織の新陳代謝を確保し、組織活力を維持するため、６０歳に達すると非管理監督職に降任する役職定年制が導入された。

　教育職員では、管理監督職に当たる校長、園長、副校長、教頭は、非管理監督職の教諭に降任するのが原則だが、希望する一部の校長、園長は、選考によって主幹教諭（非管理監督職）として任用することが制度上可能となっている。

　市教委によると、市内における教頭および主幹教諭昇任選考の受検者数は年々減少傾向にあり、主幹教諭のなり手の確保が課題になっているという。

　将来的な全校配置を目指し主幹教諭の配置拡大を進める中、課題に対応する一手として役職定年となった校長の配置を進める考えだ。

　６年度の配置数は６人で、全て小学校。管理職経験を生かしたマネジメント機能の発揮、経験の浅い教頭への指導助言などの役割が期待される。

　教諭からの昇任などを含めると、６年度の配置数は小学校で１８校増の９２校、中学校で３校増の４７校と、約半数の学校へ拡大する。

　市教委は引き続き、教諭からの自校昇任も推進している。

　３月上旬の６年度教育方針説明会で、佐藤圭一教職員担当部長は「主幹教諭候補者の育成について尽力を」と呼びかけた。

(札幌市 2024-03-27付)