学校管理下の活動 明確化を 部活動の外部指導者引率 道教委 市町村等へ留意事項(道・道教委 2024-04-04付)
道教委は、部活動における外部指導者の生徒引率に関する留意事項をまとめた。学校管理下の行為であることを明確化するなど引率中に発生する事故等に備えた事項を整理。外部指導者に引率を依頼する文書の参考例も作成し、各市町村で検討する際の参考にするよう呼びかけている。
4年12月に策定された国のガイドラインでは、都道府県・市区町村が外部指導者による引率を認めていない場合、適切な外部指導者による引率が可能となるよう見直すことが示されていた。
一方、外部指導者が大会を引率した際、生徒に重大な事故等が発生することも予想されることから、日本スポーツ振興センターによる災害給付制度(生徒の医療費、傷害見舞金、死亡見舞金)の円滑な支給や法的責任に係る理解促進を図るため、道教委として留意事項を整理した。
留意事項の第1は「学校管理下の活動であることの明確化」。外部指導者への依頼事項を書面で明示するとともに、校長や顧問教諭等との連絡体制に万全を期することを挙げた。学校から外部指導者に引率を依頼する際の参考書類例も作成し、適宜記載事項を追加・削除・変更するよう求めた。
第2は「外部指導者の事故への対応」。外部指導者は地方公務員災害補償制度の対象外であることから、傷害・賠償責任保険への加入手続きを確実に行うこととした。
第3は「法的責任に係る理解の促進」。生徒引率中に事故が発生した場合、学校設置者が賠償責任を負うことが一般的だが、故意や重大な過失が認められる場合は外部指導者に求償を行うケースがあり、共通認識を図る。
3月29日付で各市町村教委教育長に通知。道中学校体育連盟会長や各種団体の長にも周知し、関係規定の見直しなどの検討を依頼している。
道教委は「外部指導者による引率を選択肢の一つとして検討する契機にしていただきたい」と呼びかけている。
(道・道教委 2024-04-04付)
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