いじめ重大事態報告書活用し校内研　始業式前までに実施を　札幌市教委　研修用資料通知

（札幌市 2024-04-05付）

　札幌市立の各幼稚園・学校で、２月公表のいじめ重大事態調査報告書を活用した校内研修が行われている。市教委は、報告書で示された問題点、学校に求められる対応などをまとめた研修用資料を通知し、始業式前までに必ず実施するよう求めている。

　市教委は、３年に市立中学校で発生したいじめ重大事態を受けた再発防止策の一つとして、２月に再公表された調査報告書を活用した研修を、全教職員を対象に実施する方針を示している。

　各園・校長を講師とした校内研修として行うこととしており、３月２８日付で研修用プレゼンテーション資料などを通知。始業式前までに必ず実施し、法に基づく適切ないじめ防止の取組を進めるよう呼びかけている。

　研修内容をみると、市児童等に関する重大事態調査委員会の結論、被害生徒の当時の様子と学校の対応を時系列などで振り返り「教員らが適切に受け止めず対応できていなかった」ことなどを強調している。

　これを踏まえ「いじめを特定の教員で抱え込むことなく、組織的な対応を徹底すること」を前提に、学校いじめ防止基本方針の策定・見直し、学校いじめ対策組織の設置など、学校に求められる対応をまとめている。

　また、研修実施に当たり檜田英樹教育長がメッセージを寄せ「声なき声もしっかりと受けとめ、子ども一人ひとりが“自分が大切にされている”と実感できる教育をチーム学校で進めて」などと呼びかけている。

(札幌市 2024-04-05付)