高校配置計画地域別検討協〈石狩〉 道外生徒受入環境整備を 1次産業充実へ教育振興も
(道・道教委 2024-04-23付)

 道教委は19日、第1回公立高校配置計画地域別検討協議会石狩学区をオンラインで開催した。参加者からは、1次産業の充実に資する高校教育の振興を求める発言や、道外からの生徒受け入れ環境の整備、高校におけるコミュニティ・スクール(CS)設置を歓迎する意見などが上がった。

 石狩教育局の田中賢一局長はあいさつで、急速に進む中学卒業者の減少に伴う高校の小規模化に言及し「管内においても例外ではなく、喫緊の課題」と強調。参加者から忌憚のない意見を求めた。

 道教委高校教育課が管内の中卒者数の推計を踏まえた現状と課題を説明した。

9年度は学区全体で481人の中卒者数減が見込まれることを示した上で、札幌市の整備計画を踏まえた検討が必要な状況を指摘した。

 10年度以降については、高校小規模化の状況や市区町村における中卒者、高校の欠員状況を考慮し、札幌市内の再編整備を含めた配置の在り方を検討する必要性に言及した。

 協議では、野幌高校の壽淺章洋校長と千歳北陽高校の渡辺晃史校長が、アンビシャススクールの取組状況を説明した。

 都市型CS導入に伴うコンソーシアム設置や、地域の高等教育機関や企業等と連携した探究学習や教科指導など、地域にとって有為な人材育成に向けた挑戦を報告した。

 参加者からは、高校魅力化の一例として公営塾による支援に対する補助、LGBTQに対する支援に関する質問が上がった。

 新篠津村教委の荒谷順一郎教育長は、本道の基幹産業である1次産業の活性化に資する高校教育の重要性を強調。その上で「道外からの入学希望者を受け入れるため、下宿先や寮の確保などといった課題を克服してほしい」と述べた。

 江別市教委の黒川淳司教育長は、高校のCS導入に関する動きを歓迎する一方で、特別支援学校配置計画案に関する審議を公立高校配置計画地域別検討協議会と一体的に俎上に載せるべきだと主張した。

 傍聴者の一人は、同一学区内における間口数の差を指摘。最少で2間口、最多で8間口に上っている状況を強調し、競争激化への歯止めを求めた。

(道・道教委 2024-04-23付)

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