札幌市　若者支援施設在り方部会　基礎調査案など審議　４調査予定　提言に反映へ

（札幌市 2024-05-07付）

若者支援施設在り方検討部会

　札幌市子ども・子育て会議に設置された若者支援施設在り方検討部会の初会合が４月２３日、大通バスセンタービル２号館で開かれた。部会の進め方や今後の議論の基礎資料となる「若者支援施設基礎調査」の案などを審議。今後、施設利用者アンケートや支援者ヒアリングなど四つの調査を行い、今後の若者支援施設に求められる役割とそのために必要な機能などを提言としてまとめる。

　部会は、市内５ヵ所にある若者支援施設の老朽化や若者を取り巻く情勢、環境の変化などを踏まえ、将来の施設の在り方を検討するため、ことし３月、市子ども・子育て会議に設置された。

　初会合には、委員６人に加え、オブザーバーとして、札幌市若者施設統括責任者で、さっぽろ青少年女性活動協会の松田考こども若者支援担当部長が出席した。

　開会に当たり、市子ども未来局の佐藤学子ども育成部長があいさつ。ＳＮＳの普及などによって若者を取り巻く環境が大きく変化している現状に触れ「検討を進めるに当たって、若者のニーズや課題を捉え、これからの若者支援施設の果たす役割は何か、果たしていくためにはどのような支援が必要かについて検討していく必要がある」と強調。その上で、将来を担う若者のためにそれぞれの専門的な見地から忌憚のない意見を求めた。

　議事に移り、担当者が部会の審議内容や部会の進め方について説明。同部会において、本年度札幌市が実施する「若者支援施設基礎調査」について意見を聴取するとともに、調査結果に基づき、今後の若者支援施設に求められる役割とそのために必要な機能などを審議し、最終的に提言としてまとめることを申し合わせた。

　引き続き、市若者支援施設の現状について解説。札幌市公共施設の維持・更新の考え方のほか、若者支援施設の概要や事業・取組、課題などを確認した。

　このあと、若者支援施設基礎調査案について審議した。

　調査では、大きく四つのアンケート・調査を用意。現在、若者支援施設を利用している人を対象とした「施設利用者アンケート」、広く若者支援に関わっている機関や団体を対象とした「支援者のヒアリング」、現地視察等を行う「他都市事例調査」、若者支援施設を利用している若者を対象とした「意識調査」の４調査の実施を想定していることを確認した。

　今後のスケジュールでは、部会での審議内容を踏まえ、夏から秋ごろにかけて調査を実施。８、９月ごろに第２回部会を開催し、各施設を視察する。

　１２月～来年１月ごろを予定している第３回部会では、調査結果を報告し、年度内に開く第４回までに今後必要となる・強化すべき支援や若者支援施設が果たす役割などについて論点を整理。

　次年度の春から夏にかけて論点に肉付けしたものを提言としてまとめる見通し。

(札幌市 2024-05-07付)