札幌市教委 第１回ＳＣ連絡協　かけがえのない命守る　教員とＳＣで手だて検討を

（札幌市 2024-05-07付）

ＳＣ連絡協議会

　札幌市教委は４月２６日、市内のちえりあで６年度第１回スクールカウンセラー（ＳＣ）連絡協議会を開催した。各学校の管理職や実務担当者、ＳＣら３００人超が参加。説明や事例検討などを通して、市いじめの防止等のための基本的な方針の改定を踏まえたＳＣの役割などについて共通理解を図った。

　連絡協議会は、ＳＣの学校における効果的な活用等について理解を深め、事業の充実に資することを目的に毎年開催しているもの。

　小学校における年間配置時間の拡充、学校いじめ対策組織への参画など、ＳＣに求められる役割が一層高まったことから、本年度は区ごとに分けず全市一斉開催とした。

　開会に当たり喜多山篤児童生徒担当部長は、困った時に信頼できる大人に相談できる子どもを育てること、それを受け止められる相談体制を整備する重要性を示し「何よりも、かけがえのない子どもの命を守り抜くという強い決意のもと、学校と一体となって取り組んでいく」と宣言し、協力を呼びかけた。

　続いて、児童生徒担当課の湯澤将武児童生徒担当係長がＳＣ活用事業について説明。

　改定された市いじめの防止等のための基本的な方針で、学校いじめ対策組織へのＳＣの参画が求められる。学校とＳＣでスケジュール調整を図りながら、計画的に実施するよう呼びかけた。

　学校での対面による参加が原則だが、難しい場合はオンラインでの参加を可能としている。その際は、内容が外部に漏れるリスクが限りなく低い環境で実施し「児童Ａ」など特定を避ける呼称を用いるなどの対応を求めた。

　また、教育相談担当課の郷菜央特別支援教育担当係長が教育センターにおける教育相談等について説明し、不登校児童生徒への支援に当たって「必ず教員とＳＣで手だてを検討し、情報共有をした上で本人や保護者に提案して」と話した。

　「子どもの声を聴く、声なき声も受け止める相談体制」をテーマとした研修に移り、いじめ発生時の対応についてパートナー校間などで事例検討した。

　オブザーバーとして、ＳＣスーパーバイザーの手代木理子さん、スクールソーシャルワーカースーパーバイザーの高野和美さんが助言した。

(札幌市 2024-05-07付)