技術科教員の指導力向上へ 道教委が新プロジェクト オンラインで実践共有、授業支援
(道・道教委 2024-05-07付)

 道教委は本年度、中学校技術・家庭科(技術分野)授業改善推進プロジェクトをスタートした。指導力向上に向けた各種研修講座を開催するほか、教材や課題をオンライン上で共有する「ネットワークコミュニティ」や、義務教育課情報共有サイト「D―bank」を構築して情報を共有。12月の実践交流会で交流・協議を行い、技術科担当教員の指導力の向上を図っていく。

 文部科学省の調査によると、技術科教員全体の23%は臨時免許状または免許外教科担任の教員となっており、道内では全体の約半数を占める。技術分野の指導教員は1校1人体制が多く情報共有が困難であり、免許外教科担任教員は自身の専門教科もあり、授業づくりへの困り感や負担感の課題があった。

 このため道教委は本年度、同プロジェクトを開始。道内の教員の指導力の向上に向けた研修講座などの実施、ネットワークコミュニティ等を活用した情報共有、授業実践に関する情報提供など技術分野の特質について理解を深め、日々の実践の成果の共有を推進することがねらい。

 中学校の技術科担当教員や免許外教科担任の教員を対象とする技術科基礎研修は4月25日から開始。5月9、16日にも開催して授業改善の取組に関する講義・協議を行う。12月中旬に開催予定の実践交流会で実践の成果を交流・共有する。

 担当教員同士の情報交流や実践事例を共有するため、「ネットワークコミュニティ」や、義務教育課情報共有サイト「D―bank」を構築し、授業づくりに役立つ情報や相談機会を提供するほか、道技術・家庭科教育研究会との情報共有を図っていく。

 道内公立小・中学校を対象とする授業サポートも計画しており、授業等で活用できる資料を提供することを構想している。事業期間は1年間だが、本年度の取組の成果を踏まえ、次年度の実践へとつなげていく予定。

 義務教育課の富田元主査は「一歩一歩、日常の授業実践を重ねていくことで、授業改善が進むことが期待できる。教員一人ひとり、道内の先生たち全員の一歩となるよう取組を進めていきたい」と話している。

(道・道教委 2024-05-07付)

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