マイスター・ハイスクール 道内専門高校に横展開 職業人材育成システム構築へ 静内農高(道・道教委 2024-05-08付)
道教委は、文部科学省の6年度マイスター・ハイスクール普及促進事業の採択を受け、静内農業高校(赤穂悦生校長)を拠点校として、本年度から「北の専門高校ONE―TEAMプロジェクト」に取り組む。産業界と専門高校をつなぐ「産学連携コーディネーター」を高校教育課に配置し、職業学科担当指導主事と共に産学連携に係る課題解決に向けた支援を展開。同校と事業運営委員会を中心に、道内専門高校68校における職業人材育成エコシステムの普及・拡大を目指す。
5年度まで3ヵ年で実施したマイスター・ハイスクール事業で静内農業高は「地域発次世代イノベーター人材の育成~持続可能な日高農業の創り手」をテーマに研究を推進。行政機関、企業、法人、団体、大学と協働で食品産業、園芸、馬産などの農業・農業関連産業を支える人材育成を目指して取り組んできた。
産業界や地方公共団体等と一体となったカリキュラム刷新・実践のほか、マイスター・ハイスクールCEOが企業と学校をコーディネート。また、獣医師である産業実務家教員が実習等において、軽種馬に係る実践的な指導などを行った。
北の専門高校ONE―TEAMプロジェクトでは、地域や都市部の企業と地方の専門高校を結ぶ実践的な職業教育の体制づくりや、専門的な指導者に直接学べる教育課程の開発など、静内農業高が取り組んできた産学連携のノウハウを道内の専門高校に普及・拡大することを目指す。
事業の運営に当たっては、産業界等の関係者を構成員とした事業運営委員会を設置。専門高校と産業界の効果的かつ円滑な連携に向けた協議を行うほか、教員・企業向け研修の企画や事業の評価・改善を図る。
また、高校と地域コーディネーターや企業、振興局をつなぐ「産学連携コーディネーター」を道教委高校教育課に配置し、コーディネーターの全道的なネットワークを構築。出前授業等が可能な各産業の職業人をデータベース化するとともに、高校と企業をつなぐ「おしごとガイドブック(先進技術バージョン)」の作成に取り組む。
事業1年目の本年度は、静内農業高を拠点校として、各種ミーティングを通して、専門高校と産業界の持続可能な連携の在り方を発信。コーディネーターが各職業学科を担当する指導主事と協働し、専門高校と産業界の連携を支援する。
2年目は、農業・工業・商業・水産の学科を設置する職業高校からも拠点校をそれぞれ1校選定し、専門高校と産業界の連携を強化。同校の新たなコンソーシアムを参考に、拠点校会議において、専門高校と産業界の効果的かつ円滑な連携に向けた協議のほか、各学校・学科の状況に応じた職業人材育成エコシステムの構築(教育課程の開発、長期実習の促進、専門高校のコンソーシアムづくりの支援など)を進める。
6月から具体的な取組を開始する見通し。
(道・道教委 2024-05-08付)
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