【解説】広がる若者の政治不信
(解説 2024-05-27付)

 日本財団は18歳意識調査「政治とカネ」の調査結果を公表した。日本の政治の印象として「民意を反映している」「クリーンである」と回答した割合は2割以下と低く、今後の投票機会があった場合、64・0%が「投票に行く」と回答していることが分かった。

 調査は全国の17~19歳計1000人を対象に4月12~14日に実施した。

 現在の日本の政治の印象として「民意をよく反映している」と回答した割合は20・1%、「必要な判断が適時できている」が24・7%、「クリーンである」が12・9%。

 政治資金問題に関して「具体的な内容は知らないが言葉としては聞いたことがあった」が42・1%、「具体的な内容を含め知っていた」が30・7%。具体的な内容まで知っていた若者のうち、73・9%が国民への説明責任を果たしていないと感じている。

 今後の機会に「投票に行く」と回答した割合は64・0%、「投票に行かない」が13・3%、「分からない・回答しない」が22・7%。

 投票に行くと回答した若者のうち、「政治資金問題と関係なく投票する」との回答が49・7%、「政治資金問題のあった候補者・政党に不支持の意思を示す」が23・1%。

 投票に行かない理由は「政治資金問題と関係なく投票するつもりがない」が33・1%、「政治資金問題で政治全体が信用できない」が27・8%と続いた。

 「政治資金問題以外のテーマに取り組むべき」は34・3%、「政治資金問題についてさらに追及すべき」が32・8%とほぼ半々だが、男性は前者、女性は後者の割合が高い。離れていっているのは若者か政治かを尋ねた結果「政治の若者離れが進んでいる」が45・8%、「若者の政治離れが進んでいる」が54・2%だった。

(解説 2024-05-27付)

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