【解説】中体連　全国大会縮小へ

（解説 2024-06-11付）

　日本中学校体育連盟（中体連）は８日、９年度以降の全国中学校体育大会の方向性を示した。水泳やハンドボールなど計８競技の全国大会の開催を取りやめるほか、他の競技に関しても大会規模の縮小、参加者数の削減を図る。

　中体連の大会は昭和５４年から開催。５年度は夏季１６競技、冬季４競技において全国から集まった生徒たちによる熱戦が繰り広げられ、スポーツの素晴らしさを伝えてきた。

　一方、少子化による中学生数の減少、一層の暑熱対策、教員の負担軽減の必要性から、中体連は２年３月にプロジェクト委員会を設置して持続可能な大会の在り方を協議。答申をもとに、大会の実施形態の見直し、開催競技の縮減、大会競技の縮小に踏み切ることとなった。

　部活動設置率２０％未満の大会は原則縮減し、水泳、ハンドボール、体操、新体操、ソフトボール（男子）、相撲、スケート、アイスホッケーの計８競技に関しては９年度から、スキーに関しては１２年度から開催しない方針を決めた。

　９年度以降も開催する競技は、陸上、バスケットボール、バレーボール、ソフトテニス、卓球、バドミントン、柔道、剣道、サッカー、軟式野球（男子）、ソフトボール（女子）の１１競技。

　各競技の大会規模も縮小。９年度から会期を３日以内とするほか、参加者数を団体戦・個人戦共に現行の３０％減、開催経費を３０％減とする目標を示した。都道府県大会代表として出場数を算出している競技に関しては、ブロック大会選出に切り替えるなど工夫、参加者数の削減を図る。

　１２年度に今後の大会の在り方についてさらに見直しを行うとした。都道府県大会の開催に関しては、各都道府県や各ブロックの中体連の実情に応じて開催する。

(解説 2024-06-11付)