GNSS測量等を体験 札幌工高生が出前授業で 測量やICT技術学ぶ
(学校 2024-06-18付)

札幌工業高校で出前授業
GNSS測量を体験する生徒

 札幌工業高校土木科2年生53人を対象とした「ICT建設施工出前授業」が12日、同校で行われた。札樽地区測量設計協会(細川康司会長)と日本建設機械施工協会北海道支部(柳屋勝彦支部長)共催によるもの。生徒たちは、3次元レーザースキャナーのデモンストレーションやTS、GNSSを用いた最新測量技術を体験した。

 出前授業は、最新の測量技術とICT施工の実践的な講義や実体験を通じて、専門的知識の習得と学習意欲の向上とともに、職業観の育成を図り、将来の技術者を育てることを目的に両協会が毎年開催している。

 当日は、A・Bの2組に分かれ、座学からスタート。建設業におけるICT導入の現状と課題の説明や、3次元レーザースキャナー(TLS)の機能と実測データ、UAV空中写真測量の方法について学んだ。

 このあと、グラウンドに集まり、TS・GNSS測量を実際に体験。TSでは、学校の授業では学ぶことのできない現場での基本的な測量を体験。また、GNSS受信機を操作し、実際の測量現場でどのように作業するのかを体験した。

 さらには、マシンガイダンスバックホーを用いたICT建機操作の映像を視聴し、具体的な施工例を把握。建設業で取り扱う3次元データのVRも行い、建設業のICTデータについての理解を深めた。

 佐藤真弥さんは「いつも触っている機械とは違い、合わせ方が難しかった」、泉田春希さんは「自動で周囲を測定するセオドライトがすごいと思った」と感想を述べた。

 岡本至令実習担当教諭は「最新機器に触ることができ、生徒たちは勉強になったと思う」と話した。

 札樽測協の山田聡専務理事は「建設業の担い手不足の一助にと実施している事業」とし「体験を通して土木の仕事に興味を持ち、一人でも多く建設業に就職してもらえたら」と期待した。

(学校 2024-06-18付)

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