室工高と西胆振3市建協 企業実習 8年度本格化へ初試行 測量やVR現場臨場体験(学校 2024-06-24付)
【室蘭発】室蘭工業高校(鈴木康礼校長)は14日、室蘭市建設業協会(橋詰昌明会長)、登別建設協会(草塩忠幸会長)、伊達市建設協会(笹山智市会長)の西胆振三市建設協会による企業実習を実施した。室蘭工業高校と三市建設協会は企業実習連携に係る協定を結んでおり、8年度からの本格実施に向けて試行的取組として初めて行った。建築科と環境土木科の2年生を対象に、測量実習や、(株)岩崎の協力を得た、VRによる現場臨場体験を通した安全衛生に関する講義などで生徒は貴重な体験をした。
同校は「M―Cоn事業」(Muroran Technical Consortium)を進めており、同校を中心に上級学校、保護者、地域、自治体、企業、関係団体など独自の共同事業体を結成している。
地域とはひとづくり連携、上級学校(日本工学院北海道専門学校、北海道情報大学、北海道情報専門学校、室蘭工業大学)とは出前授業、体験授業、室蘭洋上風力関連事業推進協議会(MOPA)や関西電力とは出張講座、室蘭市商工会議所など地元企業とはインターンシップ、室蘭市、室蘭市教委、胆振教育局、ハローワーク室蘭、道企業局とはまちづくり連携で結びついており、地元建設協会との企業実習もその一環。キャリア教育支援と共有、デジタル人材の育成といった新しい学びの構築を進めている。
地元建設協会との企業実習連携に係る協定では、地域社会の建設分野に係わる教育の推進や人材の育成等に寄与することを目的に、建設分野における学習に関すること、建設産業への就労支援に関することなどに連携して取り組むことにしており、8年度からの本格実施に向けて準備を進めている。
室蘭工業高は、現在の建築科と環境土木科が7年度から建設科に学科転換することになっており、建設科の最初の入学生が2年になる8年度から建設科2年生を対象にカリキュラムに企業実習などを取り入れていくことを計画している。
今回の企業実習には三市建設協会から橋詰会長ら9人が講師として参加した。1校時目は建築科と環境土木科合同で、橋詰会長が講師となり、建設業概論についての実習。生徒は建築・土木の仕事の実際について学んだ。
2校時目は建築科と環境土木科が分かれて、VRによる現場臨場体験を通した安全衛生に関する講義。岩崎の協力を得た、あまり例のない取組で、環境土木科では、生徒がゴーグルを着けて、バーチャル画像で現場に入場した際の見える範囲、重機の作業範囲、手すりと安全帯がある場合とない場合の足場作業などを体験するなど安全の重要性を学んだ。
このあと、3校時目、4校時目に、建築科はグループに分かれ校内の修繕工事個所を調査し、工事体験に向けて計画を作成。環境土木科は基本測量の講義として、職員玄関前を対象に調査方法、現地測量、データ整理を行った。
(学校 2024-06-24付)
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