【解説】「こども白書」閣議決定

（解説 2024-06-27付）

　政府は、子どもを巡る状況と政府が講じた子ども施策の実施状況をまとめた「こども白書」を初めて作成し、２１日に閣議決定した。子どもや若者の意見を反映した注目事例などを掲載。子ども政策を総合的に推進していく姿勢を示しており、今後毎年、子どもの状況と政府の子ども施策の実施状況を国会に報告した上で公表する。

　こども白書は、こども家庭庁の発足を受け、これまで少子化や子ども・若者対策に関連した三つの年次報告書を一本化したもの。初めて作成した「６年版こども白書」では、５年度の実施状況などを報告している。

　白書は①我が国におけるこどもをめぐる状況②政府が講じたこども施策の実施状況―の２部構成。

　第１部では、こども大綱に掲げた数値目標や指標を含めた、子ども・若者を取り巻く状況を概説。こども基本法のポイントやこども家庭庁発足に至るまでの経緯などを掲載している。

　昨年１２月に閣議決定したこども大綱やこども未来戦略、加速化プランのポイント、同庁が実施した「我が国と諸外国のこどもと若者の意識に関する調査」の結果から読み取れる日本の特徴などを紹介している。

　第２部では、子ども・若者のライフステージを通して横断的に実施すべき事項や全てのライフステージに共通する重点事項など、各府省庁における関連施策の実施状況を４章に分けて記載。各分野の重要施策や各地方自治体の取組事例を掲載している。

　子ども施策推進の必要事項では、子ども・若者の意見を政策に反映する取組として「こども若者★いけんぷらす」の取組や意見聴取・反映の流れなどを紹介。国立成育医療研究センターの調査結果をもとに、コロナ禍における子どもとその保護者の心の状態の変化などを示している。

(解説 2024-06-27付)