【解説】高校の2学期制導入率上昇
(解説 2024-06-28付)

 文部科学省は、5年度公立高校における教育課程の編成・実施状況調査の結果を公表した。学習指導要領の最低基準である74単位を超えて単位を設定する全日制課程普通科の高校の割合は65・9%で、平成27年度の前回調査から9・6ポイント低下。2学期制の導入率は24・3%と4・6ポイント上昇した。

 公立高校・中等教育学校後期課程のうち無作為抽出した1240校を調査。実施期間は5年12月25日~6年1月26日。

 高校では学習指導要領で定める74単位以上を修得し、各学校が定める要件を満たす者の卒業を認定している。卒業に必要な修得単位数を75単位以上に設定する高校の割合は全日制課程の普通科等で65・9%、専門学科で72・6%、総合学科で46・3%。卒業までに履修させる単位数を75単位以上に設定している割合は普通科で97・9%、専門学科で97・6%、総合学科で95・9%で、いずれも総合学科のみ上昇した。

 週当たりの授業時数(単位時間50分で計算)は「30~32単位時間」が最も多い。33単位時間を上回る高校は普通科等が24・2%で1・4ポイント下降、総合学科が6・4%で0・2ポイント下降した一方、専門学科が17・8%で9・3ポイント上昇した。

 学期の区分状況をみると、全日制では3学期制が75・1%で4・6ポイント下降、2学期制が24・3%で5・6ポイント上昇。定時制では3学期制が59・7%で2・4ポイント下降、2学期制が40・0%で2・3ポイント上昇した。

 学校設定教科・科目は普通科の8、9割で開設。開設する観点(複数回答)は「発展的な学習の実施」が7、8割と最も高い。地域関連の事項を観点とする学校は普通科と専門学科で2割以下だった一方、総合学科では5割と高かった。

(解説 2024-06-28付)

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