【解説】不適切書き込み　１１９７件

（解説 2024-07-01付）

　道教委は５年度に実施したネットトラブル未然防止のためのネットパトロール結果をまとめた。不適切な書き込みの検出件数は１１９７件で前年度から１４０件減少。自身や他者を特定・推測できる「個人情報の公開」が７０・８％を占めた。道教委は、不適切な書き込みが重大な事件・事故、犯罪被害に発展するケースもあるとし、注意を呼びかけている。

　パトロールは道教委が業者に委託して毎年度実施しているもので、実施期間は５年４月１日～６年３月３１日。

　検出件数を校種別にみると、小学校が３・３％、中学校が２２・１％、高校が７３・０％、特別支援学校が１・６％と、学齢が上がるにつれて増加する。

　項目別では「個人情報の公開」が７０・８％、社会通念上不適切な行為・表現、学校への悪評などの「不適切行為」が２８・７％と高い。特定の個人に対する悪口や誹謗中傷などの「ネットいじめ」は小学校で２件、高校で１件の計３件検出された。

　サイト別では、ツイッターやインスタグラムなどのＳＮＳが７６・３％、独立型のＢＢＳが１６・４％、まとめサイトなどスレッドフロート型のＢＢＳが７・１％。男女別では男子が４４・４％、女子が２９・２％、不明が２６・４％だった。

　スマートフォン所有年齢の低年齢化が進み、ＳＮＳを介して青少年が犯罪に巻き込まれるケースが増加。道警によると、ＳＮＳの利用に起因する福祉犯の被害少年は年間約１００人で、うち中高生が９割を占める。

　道教委の「ＳＴＯＰ　ＳＮＳ　Ｔｒｏｕｂｌｅ　ポータルサイト」では、児童生徒・保護者向けにＳＮＳトラブルの未然防止や対処方法を周知しているほか、関係機関による各種啓発資料、相談窓口を掲載している。

(解説 2024-07-01付)