道研6年度プロジェクト研究 5テーマで調査研究推進 プログラミング教材開発など
(道・道教委 2024-07-08付)

 道立教育研究所は、本年度プロジェクト研究について「中学校技術・家庭(技術分野)「D 情報の技術」におけるプログラミングの研修(授業)教材の開発」や「北海道の地域特性を生かした系統的な教育カリキュラムのSTEAM化」など五つをテーマに据えた調査研究を進める。初任段階教員の資質・能力の向上に向けた効果的な研修プログラムや、中学校技術・家庭(技術分野)におけるプログラミング的思考の育成に向けた研修(授業)プログラムの開発に着手。むかわ町の小・中・高、教委と連携し、北海道で実現可能なカリキュラムのSTEAM化を目指すほか「探究的な学習と評価に関する実践ガイドブック」の作成、「新たな教師の学びの姿」の実現に向けた校内研修の改善などに取り組む。

 道研は機構改正に伴い、5年度から各部が横断的に研究を推進。研究内容も一新して単年度で推進する研究主題を設定している。

 本年度は①初任段階教員の資質・能力の向上に向けた効果的な研修プログラムの開発②中学校技術・家庭(技術分野)「D 情報の技術」におけるプログラミングの研修教材の開発③北海道の地域特性を生かした系統的な教育カリキュラムのSTEAM化④高校における探究的な学習の評価に関する研究⑤「新たな教師の学びの姿」を目指す校内研修の実現―の五つの調査研究を推進する。

 ①では、北海道教職員研修計画を踏まえ、教職生活を通じた新たな学びの姿の実現に向け、初任段階教員の資質・能力の向上に向けた効果的な研修プログラムを開発。学校計画研修モデルや研修運営者資料の開発などに取り組む。

 ②では、中学校技術・家庭(技術分野)における、情報活用能力の体系表を踏まえた系統的なプログラミング的思考の育成に向けた研修・授業プログラムを開発。プログラミングに関する動画教材や授業ですぐに活用できる教材、ネットワーク等の関連知識に関する授業用の補助教材を作成する。開発したプログラムは「中学校技術・家庭科(技術分野)授業改善推進プロジェクト」の参加者等に周知し、学校等における実践・検証を行う。

 ③では、鵡川高校、むかわ町教委と連携し、系統的・教科等横断的な学びの充実等からなる、コンピテンシーベースの教育プログラムを開発。北海道で実現可能なSTEAMの観点で育成する資質・能力の系統的な整理を踏まえてカリキュラムのSTEAM化を図る。

 ④では、調査研究を通して、高校の授業改善に資する指導と評価の一体化を踏まえた学習評価の方法等を提示。前年度までの研究内容や文献、大学教員らの助言等を踏まえ、探究的な学習の評価の方法に関する仮説を設定する。

 その上で、研修講座の受講者に、授業実践を依頼し、仮説の効果を検証。検証内容を踏まえ「探究的な学習と評価に関する実践ガイドブック」を作成し、成果を全道に普及する。

 ⑤では、新たな教師の学びの姿の実現を図るための学校における校内研修の在り方について研究を行う。また、道研の校内研修をテーマとした研修講座の受講者の学校における校内研修推進上の現状・実態、課題解決に向けた方策を明らかにする。年度末に研究内容をまとめた報告書を作成する。

 10月には、道教委職員を対象とした中間発表会を開催するとともに、年度末に全道の教職員や道教委職員、市町村教委職員を対象とした教育研究フォーラムを開き、広く研究成果の活用を促す方針だ。

(道・道教委 2024-07-08付)

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