石狩局 第1回EBE協議会 誰一人取り残さない指導 石狩紅南小など3校実践発表
(道・道教委 2024-07-05付)

6年度第1回EBE協議会

 石狩教育局は6月28日、オンラインで第1回EBE協議会を開催した。エビデンスに基づく子どもたちの資質・能力の育成に向けた取組などについて説明したほか、石狩市立紅南小学校など3校が実践発表。ICTの有効活用や対話を重視した授業改革、誰一人取り残さない指導を行うことを呼びかけた。

 同協議会は、小・中学校と高校の12年間を一体的に捉えた児童生徒の学力や学習状況の分析結果など客観的根拠を踏まえ、組織的な授業改革や学力向上等に向けた校内体制の整備、具体的な授業改善の方法などに関する説明や協議によって、管内の児童生徒に必要な資質・能力の育成に資することを目的としている。

 当日は、管内の小・中・高校および特別支援学校の校長ら103人が参加した。

 冒頭、田中賢一局長があいさつ。「授業を改革する人は教員ではなく校長。校長が学校経営方針として組織的に教育課程の充実を図る必要がある」と伝えた。

 菅原巧教育支援課長がエビデンスに基づく子どもたちの資質・能力の育成に向けた取組について説明した。5年度の全国学力・学習状況調査における札幌市を除く石狩管内の成果と課題に関して、全国平均を上回った教科があることや小中連携に関する取組をよく行っている学校の割合、計画的に家庭学習をしている児童生徒の割合が全国に比べて高いことなどに触れ、取組の方向性として「小中高12年間を見据えた取組の充実」を掲げた。

 続いて、安榮智裕義務教育指導監が管内で推進する授業改革や学力向上等の取組を解説。資質・能力の育成・定着に向けた取組として①対話の重視②ICTの有効活用③誰一人取り残さない指導―の3点による授業改革を求めた。またPDCAサイクルの充実に向けて、サイクルの中にエビデンスに基づく取組を位置付けることが重要だと強調した。

 実践発表では、紅南小の日下部匡彦校長、江別市立中央中学校の佐藤誠校長、千歳高校の木幡かおる校長が組織的な授業改革や学力向上等に向けた校内体制の整備に係る取組の内容や成果を報告した。

 紅南小では、授業改革と学力向上に向けて学校だけではなく動画配信などを通して家庭や地域への浸透を図った。

 中央中では、ICTを活用した授業改革やエビデンスに基づいた授業改善によって個別最適な学びと協働的な学びの実現を図り、生徒たちの学習意欲を高めた。

 千歳高では、中学校までの学びを踏まえた授業改善をテーマに取組を実施。千歳市立勇舞中学校と連携し、中学校段階までの学びの成果・課題に基づいて授業改善の方向性や体制の見直しや検討を行うとした。

 このあと、ブレイクアウトルームに分かれて協議。授業改革の具体的方策について意見交換した。

(道・道教委 2024-07-05付)

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