むかわ町　６年度教育行政執行方針　鵡川高　道外募集へ　穂別高と共に魅力化支援

（ 2024-07-23付）

長谷川教育長

　【苫小牧発】むかわ町教委の長谷川孝雄教育長は、６年度教育行政執行方針において、道立高校の魅力化支援として鵡川高校と穂別高校を支援する考えを示した。鵡川高ではむかわ学を通じて地元理解を深める取組を支援するとともに、道外からの生徒受け入れについても高校２年の単年留学に加え、３年間全て鵡川高で過ごす道外募集を行っていくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【確かな学力の育成と新たな学びの創造】

　学校教育においては、生涯にわたる活動基盤が形成される時期であり、学びを進めるための基礎・基本の習得と、課題を解決する能力や主体的に学習に取り組む姿勢を養うことが大切。これまでの学校教育アドバイザーによる学校運営全般への指導と学力向上対策を廃止。

　教育課程や学校指導なども、より専門的に教授できるよう「教育指導参事」を新たに配置する。加えて、ＩＣＴ教育の充実を図り、学びに対する多様性と学ぶことへの包摂性に取り組み、学校情報化優良校の認定を目指していく。

　毎年作成している「家庭学習の手引」を活用し、望ましい生活・学習習慣の定着化を目指して、学校・家庭・地域が連携した取組を推進していく。

　小学校においては、チーム・ティーチングや専科指導など、きめ細かな指導を行うための体制確保を行っていく。中学校においては、学習内容が高度化し、個々の能力に合った指導が必要となることから、習熟度別少人数指導などにも取り組む考え。

　新型コロナウイルス感染症の影響により、３年間中断していた「中高生オーストラリア派遣事業」は前年度から再開し、本年度も実施する。

【健全な心と体の育成】

　子どもたちの自尊感情や自己肯定感を高めることは、自信・やる気・確かな自我を育てることから、学校での適切な指導体制づくりに取り組んでいく。いじめを根絶するために、「町いじめ防止基本方針」に基づき、いじめを生まない教育活動に努める。

　さらに、スクールカウンセラーの活用を図り、学校生活における意欲や満足感および学校集団の状況について測定する教育心理検査を実施し、いじめ・不登校の未然防止や学級崩壊の予防に徹していく。

【信用される学校づくりの推進】

　鵡川・穂別両地区にそれぞれ１校ずつある小・中学校は地域の中心となる公共施設であり、学校運営協議会を中心に学校と地域が知恵を出し合い「地域とともにある学校づくり」を推進していく。

　また、穂別地区においては「小中一貫教育の導入」について検討を進めていく。加えて、優れた資質・能力を有する教職員の確保に努めるとともに「校務支援システム」の活用を推進し、教職員の働き方の改善を図る。

【特別支援教育の充実】

　教育支援委員会による就学前からの見守りや関係機関との情報共有を行い、カウンセリングや発達相談業務を充実させ、特別支援教育相談員による、より専門性の高い指導助言を推進する。

　また、特別支援学級に属さない児童への効果的な指導を充実させるための通級指導にも引き続き取り組み、学習面での補助を行う支援員や学校生活の支援を行う介助員を小・中学校に継続して配置し、きめ細かな特別支援教育を推進していく。

【道立高校の魅力化支援】

　むかわ町との包括連携協定に基づき鵡川・穂別両高校の魅力化を支援する。鵡川高校については、中高一貫教育を継続・充実し「むかわ学」を通じて地元理解を深める取組を支援。また、道外からの生徒受け入れに関しては、高校２年の単年留学に加え、３年間全て鵡川高で過ごす道外募集も実施し、生徒寮の運営はもとより、受け入れ体制の支援を行っていく。

　穂別高校については、穂星寮の運営をはじめ、生徒がいる限り支援を続け、穂別高の生徒で良かったと感じられる学校づくりに協力していく。

( 2024-07-23付)